NHK Eテレで放映中の映像技法を取り扱った番組「TECHNE」内のコーナー用映像。各回映像作家を起用し、1つの技法をテーマにショートビデオを制作する企画で、「ロトスコープ」というお題をいただいたので、ふつうに実写映像の輪郭線をトレースするのではなく、クレイアニメで「標高マップ」をロトスコープするということに挑戦しました。
これまで「ワンカット」とか「コマ撮り」といった映像技法を意識してつくることがなかったので新鮮な縛りでした。大学では「ロトスコープ」は“古典”として教わるんですけど、それが発明された時代においては、実はかなりテッキーでチャラい手法だったんじゃないかなぁとふと思いまして……。いまでこそある程度お手軽にペンタブとかでできますが、当時は裏面から映写機で投影なんかしたりして、かなり大掛かりな装置を使っていたりしました。
今作では、現代ならどういう事になるんだろう?っていう部分を自分でもちゃんと突き詰めてみたかったというか。だから、Kinectとプロジェクターを使って、Z軸も含めてロトスコーピングできる装置からつくっています。
【スタッフクレジット】
director/Baku Hashimoto
art director/Poisson Gris (Laurent Gray & Hu Yu)
producer/Hiroto Ise
music/Phasma (“Sinus” from W Records vol.02 Bunkai-kei Records)
lighting/Ikuma Ogawa (SECT)
special thanks/Koji Aramaki, Kosuke Tsukagawa, Yako Naohiro, Kyosuke Ochiai