編集部の「そういえば、」―学びの入り口に立ってみる

編集部の「そういえば、」―学びの入り口に立ってみる

そういえば、みなさんは図書館を最後に利用した日を覚えていますか?

昨年末から「学び」をテーマとする姉妹サイト「Skhole by JDN」の立ち上げと運営に携わるようになったことをきっかけに、改めて、座学的な「学び」にしっかり取り組もうと決意し、近所の図書館に通いはじめました。カフェや自宅でも勉強はできますが、図書館は集中して本を読む人、勉強する人しかいないので、勝手に隣の席の人との連帯感を感じて身が引き締まるのがいいところです。本を借りていけば、返却ついでに次回の学びの予定も立ちます。

図書館ではおもに「デザイン」の棚に置かれている本を適当に選んで読むのですが、30~40年前に出版された本のなかでも今に通ずるような問題提起がされていて、新たな発見に繋がって面白いです。また、年齢を重ねてようやく5年・10年単位の時間の長さを理解したからか、学生時代に比べて歴史を学ぶ際の解像度が上がったような気もします。大人の学び直し、ぜひ気軽に始めてみてはいかがでしょうか。

前置きが長くなりましたが、デザインの学びといえば、2026年4月に立命館大学でデザイン・アート学部が新たにスタートしました。私も学びの一環として、同学部編著の『RDA叢書 デザイン学の再構築へ』(2026年、株式会社コンセント)を読んでいます。

同書には、多様な領域で研究を行うデザイン・アート学部の教員22名による、11の対話が収録されています。現代アート、建築、サービスデザイン、伝統文化、考古学など異なる専門領域をもつ先生同士の対話を読んでいると、一つのテーマに対する視野が一気に開けるような面白さがあります。

タイトルに「再構築」とあるように、これまで見過ごされてきたデザインにまつわる課題を拾い上げ、さまざまな観点から議論することで少しずつその輪郭を捉えていくような、そんな学びの入り口となっているように感じます。

個人的には、デザイン学・経営学が専門の井登友一先生と、社会学が専門の山下範久先生の対話の中で紹介されていた「人間は自分たちがつくったモノにデザインされ返す」(p.80)という考え方に、ノンデザイナーである自分の体験も含めてハッとするところがありました。どのような対話が繰り広げられたのか気になった方は、ぜひ同書を読んで確かめてみてください!

(萩原あとり)