情報環世界

身体とAIの間であそぶガイドブック

情報環世界

現代人は、テクノロジーで制御された情報に囲まれ、閉じた情報の世界を生きています。こうした状況を、それぞれの動物が知覚し作用する世界の総体がその動物にとっての環境であるとした、生物学者ユクスキュル(1864-1944)の概念「環世界(Umwelt)」になぞらえ、NTTコミュニケーション科学基礎研究所の渡邊淳司研究員の呼びかけで、気鋭の研究者、クリエイターたちが研究会を開きました。

本書はその研究会の成果で、テクノロジー、人間科学、芸術表現に基づく、人間・社会の新しいビジョンを提示します。5人の中心メンバーによるレクチャーに加え、「情報環世界まんが」「Information Umwelt Map」、研究会メンバーによるコラム、ワークショップの手引き、ブックガイドなども掲載したバラエティブックです。

【著者】
渡邊淳司、伊藤亜紗、ドミニク・チェン、緒方壽人、塚田有那 ほか

塚田有那(共著者・本書編集担当)おすすめコメント

フィルターバブルやネットの炎上、フェイクニュースなど様々な情報世界の問題が浮上する昨今。この研究会では「環世界」という概念をテーマに、このデジタル時代をより良く“あそぶ”ための方法論を編み出しました。


「AI時代をサバイブするための〇〇」と銘打ったノウハウ本や思想本は数あれど、副題にもあるように本書のビジョンは「身体とAIの間であそぶガイドブック」。表紙と漫画を依頼したひらのりょうさんによるファンタジックな世界地図を出発点に、本書が刻々と変化する現代社会をポジティブに漂流していく手引きとなれば幸いです。


発行 NTT出版株式会社
判型・仕様 A5判並製カバー、184ページ
価格 1800円(税別)
ISBN 978-4757103870