- デザインコンセプト
- 担当:大久保博夫/CHOP+ARCHI 建築設計事務所
人はなぜか、表にいて歩き疲れた時や誰かと語りあいたい時、段差や起伏のある場所を知らず知らず探すことがある。広場やアパートメントへとつづく階段、河川敷の土手。ベンチではないどこか。まるで、そこにおさまることが心地よいことを無意識に知っているかのように。
ひるがえって住居ではどうか。窓枠になにげなく置かれた鉢植え。二段ベッドの階段にきちんと並べられたおもちゃ。階段に座って電話で話すひととき。人は家のなかでも段差や起伏のある場所を見つけると自然と何かを当てはめる行為に及ぶ。それぞれの物に定められた置き場所や収納場所があるにもかかわらず、そこにあることがなぜか心地よく、なぜかしっくりとくる。
こうして「自然発生的=Spontaneous」にかたち造られる、ものにとってもふさわしい場所が生まれる仕掛けを段差を用いて表現し、それぞれの物体が持つ自発的な存在場所を創出する。本展示では3つの空間を段差で仕切るとともに、それぞれの空間へはスイッチルームとなる階段室からアプローチする設計。壁面にはアトランダムに組んだ起伏状の棚を設置し、その空間に一見ラフに置かれた今のライフスタイルを象徴するHOME COLLECTIONの数々を置くことで、「型にはまらない住まい」の日常を発見してもらいたい。
会場 | 東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F |
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会期 | 2015年2月28日~2016年2月14日 |
デザイナー | 大久保博夫(CHOP+ARCHI 建築設計事務所) |