夏のウインドウディスプレイのインスピレーションは、ハーマン・メルヴィルの冒険小説『白鯨』。白鯨の尾びれのような大海の荒波に翻弄され、大きく揺れながら進む捕鯨船、その動きに波の効果音を加え、臨場感ある表現を目指しました。

世界が今よりほんの少し広かった19世紀、航海は自然や未知への挑戦であり、浪漫を駆り立てるものだったに違いありません。『白鯨』の出版が1851年、捕鯨船の寄港地として日本に開国を迫ったペリーの黒船来航が1853年、気付くとぐっと身近な物語に感じます。

アートディレクター 武蔵 淳
展示期間 2017年5月25日~8月2日