横浜トリエンナーレとは？

横浜市で3年に1度行なわれる現代アートの国際展。2001年に第1回展を開催して以来、国際的に活躍するアーティストの作品を展示してきたほか、新進のアーティストも広く紹介し、最新の現代アートの動向を提示してきました。今年は8月4日から11月5日まで、88日間にわたって開催されます。

アイ・ウェイウェイ（艾未未）《安全な通行》2016　《Reframe》2016
ヨコハマトリエンナーレ2017展示風景（横浜美術館）撮影：加藤健
© Ai Weiwei Studio 写真提供：横浜トリエンナーレ組織委員会

テーマ

タイトルに冠された「島」「星座」「ガラパゴス」は、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性などをあらわすキーワード。いま、世界はグローバル化が急速に進む一方で、紛争や難民・移民の問題、英国のEU離脱、ポピュリズムの台頭などで大きく揺れています。本トリエンナーレでは、「接続」と「孤立」をテーマに、こうした相反する価値観が複雑に絡み合う世界の状況について考えます。そして、人間の勇気と想像力や創造力がどのような可能性を拓くことができるのか、開国、開港の地・横浜から新たな視点を発信します。

注目のアーティスト

約40組のアーティストが参加する本トリエンナーレ。中国の美術を先導するアイ・ウェイウェイや、インスタレーションを多く発表するデンマークの芸術家、オラファー・エリアソン。イタリアを代表するコンセプチュアル・アーティストのマウリツィオ・カテランなど国際的に活躍する著名なアーティストや、日本ではじめて本格的に紹介されるワエル・シャウキーほか、カールステン・ヘラー、トビアス・レーベルガー、アンリ・サラ、リクリット・ティラヴァーニャの4名が共同作品を展示。小沢剛や宇治野宗輝、シュシ・スライマン、プラバワティ・メッパイルらは新作を発表。

アーティストを厳選し、その多くの作家が複数の作品を展示することで、小さな個展群が緩やかにつながり、星座あるいは多島海を形づくるように展覧会を構成。鑑賞者がそれぞれ、個々のアーティストの創作世界に深く触れつつ、その関係性について考えるきっかけをつくります。

パオラ・ピヴィ《I and I（芸術のために立ち上がらねば）》2014
Photo: Guillaume Ziccarelli
Courtesy of the Artist & Perrotin

ザオ・ザオ（赵赵）《プロジェクト・タクラマカン》 2016　イメージ

オラファー・エリアソン 「Green light─アーティスティック・ワークショップ」 2016
Co-produced by Thyssen-Bornemisza Art Contemporary
Photo: Sandro E.E. Zanzinger / TBA21, 2016
©Olafur Eliasson

ジョコ・アヴィアント《善と悪の境界はひどく縮れている》2017
ヨコハマトリエンナーレ2017展示風景 撮影：田中雄一郎
写真提供：横浜トリエンナーレ組織委員会

また、会期中は横浜市が推進する創造界隈拠点のアートプログラムをはじめ、市内企業やアートNPO、市民サポーターとも連携しながら、横浜のまち全体でトリエンナーレを盛り上げます。いつもとひと味ちがう、アートに染まる横浜を楽しんでみてはいかがでしょうか。