熊本県南小国町で林業を行う株式会社Forequeが立ち上げた「FIL（フィル）」。自然の景観を守るために間伐された小国杉をおもな材とした、インテリア・ライフスタイルブランドだ。

ブランドのコンセプトは「Fulfilling life ＝満ち溢れる人生」。美しい景観を保つために丁寧に手入れされた阿蘇の自然、訪れた人々を優しく迎え入れてくれる温かい心など、「自然と人・人と人」のつながりを重んじる文化・価値観をコンセプトに落とし込んだ。「人とモノ」の関係のなかで末長く愛用でき、深くて強いつながりを持てるような商品をつくることに挑戦している。

アイテムは、間伐材を使用した家具のほかフレグランス製品などを展開。その中から「MASSシリーズ」という家具を紹介する。

MASSシリーズは、“MASS＝質量”という名前の通り「木の質量」が特徴の家具ライン。素材の小国杉は、強さ・光沢・しなやかさの点で全国的に高く評価されているブランド材だ。一般的に家具・木製品の市場ではウォールナットやオークといった樹種が独特の深い色合いと硬さで定評がある反面、小国杉は繊維密度が少ない分、空気を多く含み、表面に重圧をかけた時に柔らかく感じる。この小国杉の持つ素材の特徴をFILでは長所と捉えた。

小国杉を使用した椅子には、北欧テイストの布地と美しい銅色の金属フレームを合わせることで、腰掛けた身体に柔らかくフィットする快適な座り心地を実現。ラウンドテーブルは、中心に重心を集めた小国杉をテーブルトップに用いた仕上がり。コートハンガーは、木の枝を連想させる小国杉を用いている。丸太を加工したスツールは、2種類で展開。