2016/8/9 15:45
アーティスト・永田哲也さんの作品「和菓紙三昧-KIOKUGAMIシリーズ」。和菓子のように見えますが、名前からわかるようにこれらはすべて「和紙」でできています。
日本にはかつて七五三や結婚といった慶事の際に和菓子を捧げる風習があり、鯛や兎などのモチーフにはそれぞれお祝いの気持ちが託され、和菓子がつくられていました。和菓紙三昧はそんな和菓子の型を使い、ステーショナリーや小物をつくったシリーズです。
手に取ったり見たりしているだけでほっこりとした気持ちになる小物「ビクビク」「ビョンビョン」や、大切な誰かに贈るのに最適な「花カード」や「二つ折りカード」の4種で展開。
また、素材の和紙は見た目にも独特な光沢としなやかな風合いがある、茨城県原産の手漉き和紙「西の内紙(にしのうちがみ)」を使用。絹にも例えられるほどの美しさを持っており、茨城県の指定無形文化財と国の無形文化財に選ばれています。
デザイナー:永田哲也
1959年大阪府生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了。作品のおもなテーマは、「時間」と「空間」。ものごとの現実的な表皮を和紙により採集し、そこに内包された記憶・イメージを視覚的、触覚的に表現することをコンセプトとし、三次元の立体もしくはエンボス作品を制作する。最近は「日本の記憶」をテーマに、「和菓紙三昧」シリーズを手掛けている。美術館やギャラリーでの作品発表をはじめ、日常に親しむアートを提案するため、インテリアやギフト、ファッションなどへの展開も試みている。