2015/6/8 9:34
眼鏡の街として知られる福井県鯖江市で、新たに「Sur(サー)」というアクセサリーブランドが生まれた。肌になじむような繊細な透明感、直線と曲線を活かしたミニマルなデザインが印象的だ。
「眼鏡のフレーム枠をくりぬいた後の端材何か別の形で活用できないか?」-デザイン+ものづくりカンパニー「TSUIGI」が、鯖江市の眼鏡メーカーからの相談を受けたことから「Sur」はスタートした。
透き通るような質感のパーツは、眼鏡のフレームに使われる「セルロースアセテート」という素材。「セルロースアセテート」は綿花からつくられる食物繊維で、石油系の合成プラスチックとは違い、人の肌にそっと寄り添う優しさがある。また、同じく綿花から作られたコットンパールが女性らしいニュアンスも加えている。眼鏡の端材の性質を再解釈したことによって、鯖江らしさと新しさが融け合わさったアクセサリーが完成した。デイリーユースを想定して、とても軽くつくられているので、長時間着用しても疲れにくいのもポイント。
「Sur」というブランド名は「surplus(サープラス)」=「余り」という言葉に由来している。「余り」に新たな価値を付加することで、地域内外に「これから」の「つくる」のひとつの形を伝えていく。
TSUGI(ツギ)
鯖江市に拠点を置くデザイン+ものづくりカンパニー。メンバー全員が大阪出身で、鯖江のものづくりに憧れて移住してきたデザイナーや職人で構成。「TSUGI」という名前には、“‘次”の世代である若者がものづくりや文化を“継ぎ”、新たなアイデアを“注ぐ”ことでモノ・コト・ヒトを“接ぐ”という思いが込められている。地域の魅力や潜在能力をさまざまな形で伝えるプロジェクトを展開。