越前和紙の老舗工房「五十嵐製紙」が手がける、廃棄される野菜や果物からつくられた自然由来の紙文具ブランド「Food Paper」。洋紙でも和紙でも表現できない、独特な風合いが特徴です。
ブランド全体のプロデュースを担当した、TSUGIの新山直広さんに、ブランド設立の背景や商品のコンセプトについてうかがいました。
■ブランド設立の背景・商品コンセプト
福井の越前和紙産地で1919年に創業した五十嵐製紙は、襖や壁紙を中心に、大判紙から小物まで幅広い和紙を制作し、最近では著名アーティストのオーダー用紙を手がけるなど、その技術力が高く評価されてきた工房です。Food Paperは、その和紙漉きで培った伝統的な技法を用いてつくられています。
ブランド立ち上げの発端となったのは、和紙の原材料不足です。和紙はおもに楮(こうぞ)・三椏(みつまた)・雁皮(がんぴ)などの植物からできていますが、これらの収穫量は激減しており、特に楮は最盛期の約1.2%まで落ち込んでいるのが現状です。
五十嵐製紙では、自分たちで楮を栽培するなど産地維持のための取り組みを進めてきましたが、原材料のすべてをまかなうには時間がかかります。代替物を探している中で、Food Paperのアイデアの源泉になったのは、五十嵐家の次男が小学4年生から5年間も続けていた「自由研究」でした。
彼は食べ物から紙をつくる研究をしており、分厚いファイルのなかには畑で採れる野菜から、お父さんのおつまみのピーナッツまで、さまざまな食物で漉いた和紙がずらり。そんな彼の研究成果を五十嵐製紙が伝統工芸士として受け継ぎ、紙を漉く。こうしてFood Paperが生まれました。
■特徴
Food Paperは、捨てられる野菜や果物を活用したアップサイクルプロダクトでもあります。キーワードは「持続可能×伝統×教育」。紙を通じて、フードロス問題の解決にも寄与できます。現在はぶどう、オクラ、たまねぎなど10種類以上の野菜や果物を用いて、ノートやメッセージカードなどを提供しています。
さらに、オリジナルの紙づくりの要望にも応えており、例えば、その土地で採れたぶどうを使って、オリジナルのワインラベルをつくったり、メニューで使った食材を使って包装紙を作ってみたりと、可能性は多岐にわたります。
野菜と果物からできたノート
種類 | たまねぎ・オクラ・ぶどう・にんじん |
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サイズ | W182×H257mm/B5版 本文52P |
価格(税抜) | 500円 |
野菜と果物からできたメッセージカード(12枚入り)
種類 | [春]茶・ごぼう・たまねぎ [夏]ナス・オクラ・パプリカ [秋]ぶどう・なし・しょうが [冬]にんじん・だいこん・みかん (各4枚×3種) |
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サイズ | W91×H55mm |
価格(税抜) | 540円 |
野菜と果物からできたサコッシュ
種類 | しょうが・パプリカ・ごぼう・みかん |
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サイズ | W210×H240mm |
価格(税抜) | 3,600円 |
野菜と果物からできた小物入れ
種類 | しょうが・パプリカ・ごぼう・みかん |
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サイズ | Φ150×H60mm |
価格(税抜) | 1,200円 |
野菜と果物からできたストッカー
種類 | しょうが・パプリカ・ごぼう・みかん |
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サイズ | W257×H364×D120mm |
価格(税抜) | 1,300円 |
※廃棄野菜や果物を使っているため、季節によって商品が変わることがあります。予めご了承ください。