第283回 田部井美奈 (グラフィックデザイナー・アートディレクター)

[桐山登士樹の推薦文]

グラフィックデザイナーの田部井美奈さんを知ったのは2009年頃のことである。当時よく出入りしていたトラフ建築設計事務所、TAKAIYAMA inc.などが入る、東京・不動前のシェアアトリエに田部井さんが所属する「kvina」の拠点があった。記憶を遡れば、注目のデザイナーの165回目に小林エリカさん、田部井美奈さん、野川かさねさん、前田ひさえさんの四氏からなるクリエイティブユニット「kvina」を紹介していた。ちょうどいまから10年前になる。

田部井さんと久しぶりにお会いしたのは、今年10月に明治神宮前で開催されたグランドセイコーの「和菓子屋 とき」のイベント会場。アートディレクターとして素敵な仕事をされていた。多彩な色づかい、生き生きとした躍動感が踊るデザイン、時にシックな表現。改めて10年の成長を感じる。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

田部井美奈(グラフィックデザイナー・アートディレクター)

田部井美奈(グラフィックデザイナー・アートディレクター)

埼玉県出身。武蔵野大学短期大学部出身。2003年より有限会社服部一成に勤務。2014年に独立、田部井美奈デザインを設立。広告、パッケージ、書籍などの仕事を中心に活動。おもな仕事に『石川直樹 奥能登半島』『(NO) RAISIN SANDWICH』『PARCO CHRISTMAS 2020』『武蔵野美術大学 イメージビジュアル』「Ginza Sony Park『#009 WALKMAN IN THE PARK』」、展示『光と図形』など。2019 ADC賞受賞。 東京造形大学特任教員、女子美術大学非常勤講師。

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