OEBA(Small World Project)

2017 / 三菱電機株式会社

インドネシアの漁村地域では、多くの人々がバイクで魚を売り回り、日々の生計を立てています。しかし、炎天下の日差しの中、ただのバケツに入れただけの魚はあっという間に傷み、売値が落ち、売れ残り、そして最後には捨てざるを得ない。また話を聞いてみると、そのような傷んだ魚によって食中毒になる子供もいる。

彼らが魚を新鮮なまま、これまでよりも長く、遠くの村まで運べるように、また、売れ残っても保存できるように、そしてそれが、暮らしを支える収入の安定や向上に結びつくように。バイクの電源で動く小さな冷蔵庫をデザインしました。

途上国や新興国の低所得層における人々の暮らしや社会の課題に対し、デザインの視点で改善・向上に繋げるための活動を、研究開発として行ってきました。

松山祥樹(プロダクトデザイナー)

松山祥樹(プロダクトデザイナー)

1987年生まれ。2012年より三菱電機株式会社デザイン研究所にてプロダクトデザイン業務に従事。公共機器や家電製品から、途上国の暮らしや社会に向けたソリューションデザインまで、多様な領域の研究開発に取り組んでいる。また、並行して行う個人の活動では、伝統工芸や生活雑貨から実験的な自主プロジェクトまで、国内外でさまざまなプロジェクトを発表。LG mobile design competition(Gold Prize)、富山プロダクトデザインコンペティション(グランプリ)、Lexus Design Award 2014(Winner)、 グッドデザイン賞などを受賞。

http://yoshikimatsuyama.com/