ミクシィのインハウスデザイナーたちが実践する、「やりたいこと」を実現するためのコミュニケーション

ミクシィのインハウスデザイナーたちが実践する、「やりたいこと」を実現するためのコミュニケーション

小まめな面談で確認する、「やりたいことやれてる?」

――みなさんはミクシィに新卒で入社されていますが、ミクシィのどんな部分が働きやすいと感じますか?

野添:mcc(ミクシィ・キャリア・チャレンジ)という社内転職のような制度があって、私もこれを利用していまの事業部に異動したんですが、希望する部署のポジションに空きがあって社内公募されていれば、所属部署の上司への相談は不要で、希望部署の上司と面談して異動できるチャンスがあるんです。自分が動けば、力をつけたい分野の仕事にどんどん携われる。現在所属している「みてね」事業部では業務のアサインも挙手制なので、やりたい仕事を自分で選んでいけますし、「これしかできない」ということがなく、選択肢が幅広いところが魅力ですね。

西巻:グッズの場合も、年間計画の中のいろいろな企画からデザイナーがやってみたいと思うものを自分で選んで取り組むことができます。私も昨年、これまでやったことがなかったフィギュアの仕事に携わることができました。基本的にはじめての商材は先輩とペアを組んで、教えてもらいながら仕事ができるので心強いです。経験ゼロだったのに中国出張で工場の最終チェックに携わらせてもらったりして、デザイナー1人でもフィギュアの仕事を動かせるようになりました。

西巻さん

遠藤:mccの仕組みを使って、社内でほどよくメンバーが入れ替わっている感じはあります。もちろん異動せずにそこで新たなやりがいを見つけて頑張る人もいますし、異動して違う環境で新しい挑戦をする人もいて、それぞれですね。転職ではなく、部署異動することで経験を広げられる環境があるのはすごくいいメリットだと思います。デザイナーの離職率も低いような気がします。

野添:私の同期も辞めていないですね。あらためて考えるとすごい。

遠藤:ミクシィは自分の能力開発に役立つ副業ならOKなので、副業で別のアプリに関わったりもでき、それがいい気分転換につながっているのかもしれません。

西巻:私も以前のインターン先で、副業としてバナー制作をしていたことがあります。柔軟な働き方ができるのは本当に魅力だと思います。

――1人ひとりのキャリアアップのためにはプロジェクトごとのマネジメントも重要になってくると思いますが、チームビルディングにおいて特徴的なことはなにかありますか?

遠藤:直属の上司との「1 on 1」が頻繁にあるのがうちの文化だと思います。多いチームだと週1回はやっています。週に1回も上司となにを話すのかって驚かれると思うんですが(笑)。上司が忙しくて席にいないことも多いのですが、日常会話も含めたコミュニケーションが普段からできていれば、上司も仕事をお願いしやすかったり、メンバーからも「ちょっとこれは厳しいです」っていう話も言いやすかったりします。だからそこにあえて時間を割くのがうちの特徴ですね。

西巻:私のチームでは週1回30分間「1 on 1」をやっていて、業務のことから雑談まで、なんでも話しますね。

「1 on 1」の打ち合わせスペース(提供画像)

「1 on 1」の打ち合わせスペース(提供画像)

野添:うちは1、2ヵ月に1回実施しています。人数が少ない分、普段からコミュニケーションが取れているからなんですが、「1 on 1」の時には「やりたいことやれてる?」って毎回必ず上司が聞いてくれます。それってすごく嬉しい質問だと思っていて、忙しいとやりたいことができているかどうかも忘れていたりするので、改めて思い出させてくれるありがたい場ですね。

遠藤:私もそうですね。いまの部署に異動になったのも、以前所属していた新規事業の部署がクローズになった時に「組織開発に興味があります」という話をいまの上司にしたことがきっかけで、「そこに新卒入社の人を置くのもいいかもね」という話になり、現在の部署への配属が決まりました。デザイナーだからこれをしましょうというのはあまりなくて、手を挙げればほかのことでもどんどんチャレンジできるし、逆に言わなければ手を動かすだけの作業者になってしまう可能性もある。働き方においては積極性がとても大事だと感じています。

デザイナーであってもビジュアル的なデザインに留まらず、広い視点で物事を見るというのはかなり意識していますね。なにか専門のデザイナーではもう成り立たない時代になっていると感じていて、いろいろな領域があるからこそ飛び込んで、自分のコアとなるスキルの軸はありつつも、スキルの幅を広げていくことが大事なのかなと思っています。

コミュニケーションを生む新オフィスで、さらなる挑戦を

――ミクシィは昨年12月から、順次渋谷スクランブルスクエアの新オフィスへ移転しましたが、新しいオフィスの使い心地はいかがですか?

野添:不便なことがないですね(笑)。執務エリアのフロアは外側がオープンスペース、内側が自席になっているんですが、私のチームは外のオープンスペースに集まってミーティングを開いています。ここに引っ越す前も私たちのチームはそういったスタイルで働いていたのですが、ここではほかの社員にもミーティングの内容が聞こえるので、逆にそれがいい刺激になっていたり。会議室のように閉め切られた空間ではないので、参加予定になかった人も会議に加わったりしやすいメリットもあって、そうした文化がいまのオフィスにあるのはすごくいいことだと思います。

ちょっとした打ち合わせや集中して作業をするためのブースなど、スペースにバリエーションがあるため、メリハリをつけた働き方が実践できる。(提供画像)

ちょっとした打ち合わせや集中して作業をするためのブースなど、スペースにバリエーションがあるため、メリハリをつけた働き方が実践できる。(提供画像)

遠藤:社員食堂がとても充実しているので、外に食べに行かなくなりました。チームのメンバーで誘い合って行くようになりましたし、昼休みにほかの部署の社員に会って話をしたり。社食のおかげでコミュニケーションがさらに活発になったと思います。取引先の人もウェルカムなので、打ち合わせ後に一緒にランチすることもあります。

西巻:自席でランチをする人が減って、みんな社食を利用するようになった分明るくなった感じはありますよね。私はこのオフィスになってからは、業務でちょっと行き詰まったと感じた時でも、遠くまで景色が見渡せてリフレッシュできるのがいいですね。ガラス張りなので最初はちょっと怖かったですが(笑)。

新オフィスでの社員食堂。1g=1円とリーズナブル。(提供画像) ※ 記事公開日(5/18)時点では新型コロナウィルス感染拡大防止のため一時閉店中。

新オフィスでの社員食堂。1g=1円とリーズナブル。(提供画像) ※記事公開日(5/18)時点では新型コロナウィルス感染拡大防止のため一時閉店中。

――ミクシィは「フォー・コミュニケーション」をミッションとしていて、新オフィスの空間にもそういった考え方がとても表れていると思います。働いているみなさんも、コミュニケーションに対して共通の価値観をもっているのでしょうか?

遠藤:そもそもコミュニケーションを大事にしている人たちが集まった集団なので、なにか1つ議論することに対してもそれをコストだと思わないんですよね。そういう部分は採用の時点でも話していると思います。どこの会社も同じだと思うんですが、ミクシィの文化とマッチする人はここに残って仕事をしていますし、そうやって会社のカラーや雰囲気ができていくのではないでしょうか。

――最後に、今後ミクシィでやりたいことについて聞かせてください。

野添:私はこれまで、もともとある事業部への配属がメインだったので、いつかは自分がつくったんだと言えるような新しい事業をつくりたいですね。タイミングを見計らってばかりいないで、自分から飛び込めばなんとかなる!の精神でチャレンジしてみたいと思っています。

西巻:モンスターストライクのグッズ制作を3年間やってきて、小さいものからぬいぐるみ、フィギュアまで多くの立体ものを手がけてきたので、次はグラフィックの力をもっとつけたいと考えています。垣根を設けずいろいろなことができる、死角のないデザイナーになっていけたらと思います。

遠藤:野添さんと同じく、事業をつくりたいですね。いまの部署は事業開発と直接の関わりはないんですが、以前新規事業部にいた時は、自分の周り半径1mくらいしか見渡せていなかったような気がして。この部署に所属することは、視野を広げるための勉強になっています。事業の成り立ちや組織のあり方などの大きな視点を養うことで、なにか新しい事業を成功させるために活かしていきたいです。

西巻さん、野添さん、遠藤さん

文:開洋美 写真:加藤麻希 取材・編集:堀合俊博(JDN)

ミクシィは、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、現在(記事公開日の5/18時点)では東京オフィスで働く全従業員は原則リモートワークに切り替えて仕事をしています。

本記事の取材を実施した3月9日から大きく状況が異なるいま、ミクシィで働くインハウスデザイナーは、日々どのようにコミュニケーションをとり、リモートワークを実践しているのでしょう?「デザインのお仕事」の新連載「HOW WE WORK REMOTELY」にて、その後の働き方についてうかがいました。

【関連記事】「HOW WE WORK REMOTELY vol.3」株式会社ミクシィ(デザインのお仕事:働き方インタビュー)

※JDNアンケートは締め切りました。ご回答いただきありがとうございました!