「よい空間・よいプロダクト」を提供することが最大のミッション-インターオフィス・寺田尚樹

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「よい空間・よいプロダクト」を提供することが最大のミッション-インターオフィス・寺田尚樹
ヨーロッパ製のオフィス家具の販売や、オフィスインテリアの提案を中心に行う株式会社インターオフィスの取締役社長を務める寺田尚樹さん。取締役社長である寺田さんは、テラダデザイン一級建築士事務所時代に、プロダクトブランド「テラダモケイ」や「15.0%」を立ち上げ、第一線で活躍する現役の建築家・デザイナーでもある。今後も現役であり続けることにこだわる寺田さんが、経営者という選択に至った経緯とは。また、間近に迫ったインターオフィスの社屋移転にともない、寺田さんが思い描くビジョンなどについてもうかがった。

家具の輸入販売とインテリアデザインをトータルで提供

インターオフィスのおもな仕事はふたつあります。ひとつ目は、ヨーロッパ製の高級オフィスファニチャーに特化した家具の輸入販売です。我々の創業者がこの会社を立ち上げたのは40年以上前ですが、ヨーロッパのオフィス環境と比べると、当時の日本のオフィス環境は色々な意味で恵まれていませんでした。対外的には世界第2位の経済大国でも、働く環境は広さ、家具、デザインすべてにおいて遅れていた。そうした部分も追いつくべきではないかというのが創業者の想いです。

ふたつ目は、インテリア空間の提案やデザインです。僕は「建築家・デザイナー」という肩書きで仕事をしてきたのでなおさらですが、家具の背景となる空間をプロとしてサポートするのも、デザイナーの仕事だと思っています。家具の販売だけでなく、空間の提案も含めた両軸をワンストップでできることがこの会社の強みであり、今後より加速させていきたい部分でもあります。

寺田尚樹 建築家・デザイナー。1994年英国建築家協会建築学校(AAスクール)ディプロマコース修了。帰国後、建築やプロダクトのほか、ブランドのプロデュース、ディレクションを行う。2003年、有限会社テラダデザイン一級建築事務所設立。2014年より株式会社インターオフィス取締役を務める。2011年、プロダクトブランド「テラダモケイ」、「15.0%」、2015年、イトーキとインターオフィスによるファニチャーブランド「i+」を立ち上げる。現在、株式会社インターオフィス取締役社長。

寺田尚樹
建築家・デザイナー。1994年英国建築家協会建築学校(AAスクール)ディプロマコース修了。帰国後、建築やプロダクトのほか、ブランドのプロデュース、ディレクションを行う。2003年、有限会社テラダデザイン一級建築事務所設立。2014年より株式会社インターオフィス取締役を務める。2011年、プロダクトブランド「テラダモケイ」、「15.0%」、2015年、イトーキとインターオフィスによるファニチャーブランド「i+」を立ち上げる。現在、株式会社インターオフィス取締役社長。

「よい環境で働くためによいプロダクトを提供する」ことが我々のひとつのミッションですが、いまは在宅であったりカフェで仕事をしたり、働く環境も多様化しました。でも僕は、みんなバラバラに仕事をするよりも、やっぱりオフィスという場所があって、そこに人が集まることでコミュニケーションをしながら仕事をする方がいいと思っています。そういった意味では、どうしたらオフィスがもっと魅力的な場所になるのかをいまは考えるべきではないかなと。

経営者が現役であり続けること

そもそも僕が役員としてインターオフィスに入ったのが3年前です。いまは家具でも、店頭に出向くことなくインターネットで検索して安いものを購入できますが、「家具はインテリアも含めてぜひインターオフィスでお願いしたい」という顧客モチベーションを上げたいとのリクエストで、創業者から声がかかりました。インターオフィスで扱っているのはおもにヨーロッパの有名建築家のつくった家具や、MoMAに永久コレクションされるような椅子です。考えてみると、それらをデザインした時のデザイナーのコンセプトや想いが必ずあるのに、お客様に伝わらないことが往々にしてあります。そういう時に、僕たちがデザイナーの立場で先人の想いを理解し、きちんとお客様に伝えて購入していただくことがとても重要に思えたのです。

とはいえ、経営者のポジションに就くべきかどうか、実は結構悩みました(笑)。それまでの僕は建築家・デザイナーとして仕事をしてきましたが、この5年はプロダクトデザインにシフトしていました。経営者になることで、自分の築いてきたことを一旦諦めなければいけない可能性もある、と考えたのです。

でも、ものは考えようで、経営者になることで現役を退くことは簡単ですが、経営者が現役でいつづけることもおもしろいかもしれないと思った。だから、最終的には両方やると決めました。デザインを扱う会社のトップがデザイナーって、当たり前のようで少ないです。現役の建築家・デザイナーの考え方が会社運営に直結している。そういうデザイン会社があることが、働き方のひとつの選択肢という意味でもいいアピールになればいいですね。

“ないものはつくる” からスタートしたブランド「i+」

僕がインターオフィスに入ることで、それまではなかった商品開発ができる組織になりました。そこで2015年に始めたのが、「i+(アイプラス)」というオフィスファニチャー・ブランドです。これは、僕が現役でいつづけることのひとつの証明でもあると思っています。「i+」は、オフィスファニチャーメーカーのイトーキとインターオフィスの協働で設立しました。全体のプロデュースとプロダクトデザインを僕が担当し、技術的なサポートと製造をイトーキが行ないます。

お客様の要望を聞いていると、我々が取り扱う商材の範疇ではカバーしきれないものもあり、そのような時にはやむをえず国産のものを提案することもありました。でも、国産だとベストなものを提案できないジレンマも抱えていたんです。カバーしきれないし、日本にいいものがない。だったら自分たちでつくるのがいちばん早いよねって。きっかけはそこでした。初年度はホワイトボードとテレフォンスタンド、コートスタンドを開発しました。「i+」が、我々が扱う商材の手助けになるだけでなく、デザイナーに新しいチョイスを与えられるようなブランドになればと思っています。

さまざまなバックグラウンドが活きるチームにしたい

現在社員が約100名いますが、これまでは3フロアに分かれていたのでコミュニケーションが円滑でありませんでした。1フロアに全員を集めたいのと、展示空間がもっとほしかったという理由から、6月にインターオフィスは青山一丁目に移転します。新社屋にはプレゼンテーションスペースを設けて、年に数回、例えばイームズ展などの展覧会を企画する予定です。お客様の待合スペースにもなるので対外的な意味もありますが、半分は社内向けです。在籍する社員、あるいはこれから入ってくる人には新しい文化を吸収する好奇心をもってほしいと思っています。さらにそれをほかの人(お客様)に伝えたいという気持ちも必要です。そのために僕ができることは、文化やデザイン、環境により興味をもってもらうための仕かけづくりかなと。

インターオフィスは名前の通り、オフィスインテリアからスタートしましたが、ここ数年はオフォスに限らず公共施設や学校、依頼があれば店舗、あらゆる空間をデザインできるだけのチームになりました。そういった意味で、今回仲間に入ってもらいたいデザイン部隊でも、色んなタイプの人材をそろえようと考えています。そうなることで、多方面のお客様にきちんと提案・対応できるチームになる。「よい空間、よいプロダクトを提供したい」という主軸は共有した上で、さまざまなバックグラウンドをもった人と一緒に仕事ができると嬉しいですね。

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構成・文:開洋美 撮影:葛西亜理沙

株式会社インターオフィス
https://www.interoffice.co.jp/
i+(アイプラス)
http://www.iplus-furniture.jp/