モダンリビングへの夢-産業工芸試験所の活動から

本展では、1950年代から60年代を中心に、産業工芸試験所の参考品、試作品約150点が紹介され、戦後復興期から高度経済成長期の日本が目指したデザイン、そして生活像を検証する。
産業工芸試験所は、日本の商工省工芸指導所が1952年に改称改組され、通産省工業技術院下に置かれた国の機関である。1928年、仙台市に設置された商工省工芸指導所は、国内産業と輸出産業の振興を、工芸および今日的意味でのデザインからおこなうことを目的としていた。
その事業を引き継いだ産業工芸試験所では、国内外から数多くの生活雑貨を参考品として収集し、また国内各地の試験場、生産者とも協力してさまざまな種類の試作品を制作した。こうした参考品、試作品の多くは一般財団法人 工芸財団に移管され、その一部が武蔵野美術大学美術館に寄託・保管されている。それらの貴重な資料は、当時のデザインや技術、素材の特質を示すと同時に、どのようなありうべき日本の生活スタイルを理想としていたのかを浮かび上がらせるものでもある。
戦後、日本が復興し、国際社会へ進出する経済成長の時代に、デザインや工芸がいかに社会や産業、輸出貿易といった現実的な問題と関わり貢献したのか。また、世界のデザインや工芸のレベルをどのように考え吸収し、“日本のデザイン=産業工芸”として昇華させたのか、その一端をご覧いただけることだろう。
【関連イベント】
●鼎談
日時:6月24日(土) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:武蔵野美術大学 美術館ホール
出演者:藤森照信(建築史家、建築家、東京大学名誉教授、東京都江戸東京博物館 館長)、柏木博(武蔵野美術大学名誉教授)、高島直之(武蔵野美術大学芸術文化学科教授)
開催期間 |
2017/05/22(月)~2017/08/13(日) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 10:00~18:00(土曜日、特別開館日は17:00まで) |
休館日 | 日曜日、祝日(ただし、6/11、7/17、8/13は特別開館) |
入場料 | 無料 |
会場 |
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会場電話番号 | 042-342-6003 |
会場URL | http://mauml.musabi.ac.jp/museum/ |
詳細URL | http://mauml.musabi.ac.jp/museum/archives/11107 |