空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン

《月世界旅行》1981年 フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/Paris, 2024-2025 《月世界旅行》1981年 フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/Paris, 2024-2025

東京ステーションギャラリーにて、「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」が2024年7月13日から9月23日まで開催されます。

—以下、公式サイトの紹介文を抜粋—

ジャン=ミッシェル・フォロン(Jean-Michel Folon, 1934-2005)は、20世紀後半のベルギーを代表するアーティストのひとりです。

若き日に偶然出会ったマグリットの壁画に感銘を受け、絵画世界に惹きつけられたフォロンは、1955年に移住したパリ近郊でひたすらドローイングを描く日々を送ります。フランスではなかなか芽が出ませんでしたが、作品を投稿したアメリカの『エスクァイア』『ザ・ニューヨーカー』『タイム』などの有力誌で注目され、1960年代初頭にはそれらの表紙を飾るようになります。

その後、オリベッティ社(イタリア)のグラフィック・デザインを任されたり、ミラノ・トリエンナーレ(1968年)のフランス館で壁画を依頼されたりと活動の幅を広げていきました。続くヴェネツィア・ビエンナーレ(1970年)やサンパウロ・ビエンナーレ(1973年)へのベルギー代表としての参加や、各国の美術館での個展の開催など目覚ましい活躍をみせます。世界中で高い評価を得たその活動は、版画や水彩画、ポスター、文学作品の挿絵や舞台美術など多岐にわたります。

色彩豊かで幻想的な詩情あふれるその作品は、一見すると美しく爽やかにさえ感じられますが、そこには環境破壊や人権問題など厳しい現実への告発が潜んでいます。後年手がけた彫刻作品にも、孤独や不安といったそれまでのグラフィック作品に通底するフォロンのメッセージを読み取ることができるでしょう。

本展はフォロンの初期のドローイングから水彩画、版画、ポスター、そして晩年の立体作品までを含めた約230点を紹介する、日本では30年ぶりの大回顧展です。デジタル化やパンデミック、戦争など、社会的に大きな曲がり角にある現代、環境や自由への高い意識をもち、抑圧や暴力、差別などに静かな抗議を続けてきたフォロンの芸術を、いま、あらためて見直します。

開催期間 2024/07/13(土)~2024/09/23(月)
時間 10:00~18:00(金曜日は20:00まで/入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(7/15、8/12、9/16、9/23は開館)、7/16
入場料 一般1,500円/高校・大学生1,300円/中学生以下無料
参加アーティスト ジャン=ミッシェル・フォロン
会場
  • 東京ステーションギャラリー
  • 東京都千代田区丸の内1-9-1
会場電話番号 03-3212-2485
会場URL https://www.ejrcf.or.jp/gallery/