東京でスイスの友人と会い、飛騨へ、札幌へ

飛騨に向かう途中、山紫水明とは、まさにこのこと

普段と違うことが多い一週間でした。

スイスの建築・デザイン事務所アトリエ・オイの代表兼デザイナーであるPatrick Reymond(パトリック・レイモン)さんが東京に来ており、会うことに。
アトリエ・オイは、岐阜県の複数の企業と協働して新製品開発を行っており、先日のミラノデザインウィークにおける岐阜県の展示「CASA GIFU」では、それらの発表と共に全体をアートディレクションしていました。シンガポール経由で東京に着いた当日で時差ボケも著しい彼でしたが、西麻布のコージーなフレンチ「プレートトキオ」に夜10時半に集合。石巻工房でも知られる建築家の芦沢啓治さん、「CASA GIFU」のビジュアルを手がけられたSPREADの小林弘和さんと共に未明まで楽しく過ごしました。

二度目となる昭和女子大学での講演もありました。
デザインを学ぶ170名程の前で、今年のミラノデザインウィークの様子を、まだJDNでも記事として出していない状況ですが(汗)、お話させていただきました。「ミラノデザインウィーク」「ミラノサローネ」と言っても知らない方もいますので、その成り立ちや他の見本市との比較、ミラノ市内のエリアの紹介なども含めて説明し、日本の企業や日本人デザイナーの活躍を中心に構成しました。90分の講座ですが、かなり飛ばし飛ばしで最後まで何とか辿り着いた感じ。だいぶ、絞ったのですが、ミラノの情報量はやはり圧倒的です。

打ち合わせのために、何度目かの岐阜県高山市へ。
まだ詳細はお伝えできませんが、新しいことを準備しています。前日が雨だったので、新緑が非常にきれいでした。海外からの観光客も多くて、平日の日中なのに列車はだいぶ混雑しています。高山では小一時間の自由時間が持てたので、飛騨産業のショールーム「飛騨の家具館」を改めて拝見しました。歴代の製品がずらりと並んでいるのですが、今回の私に響いたのは1960年の椅子「#713」でした。

次の日には札幌へ飛び、JDNで事務局をしている東京ミッドタウンアワードの説明会を開催。予定のプログラムを終えた後は、ミラノや旭川デザインウィークの話をさせていただきました。せっかく札幌へ来たので、個展を開催している建築家の五十嵐淳さんを訪ねました。北海道庁が見渡せるテラスに隣接した小ギャラリースペースで、スケッチや模型を見ながらお話してコーヒーをいただきました。

札幌から戻った夕方、マルニ木工が主催する深澤直人さんのトークイベントに直行、深澤さんにはトークご登壇前にお時間をいただきインタビューさせていただきました。
ミラノでは、私のタイミングが合わずにお話できなかったので、新製品であるHIROSHIMAのスツールやスタッキングについて、そして大胆なブースデザインについて、お聞きしました。私が拝見して感じたことの確認もできましたので、JDNのミラノ記事に反映できそうです。

山崎 泰(株式会社JDN 取締役 ブランドディレクター)

山崎 泰 Yasushi Yamazaki

株式会社JDN 取締役/ブランドディレクター

1969年、北海道室蘭生まれ、札幌育ち。北海道大学卒業、心理学専攻。デザインが好きで、空間デザイン最大手の丹青社に入社。1997年に社内ベンチャーとして「JDN」を始める。ゼロから顧客開発し事業成立の中心的な役割を担う。2011年より株式会社JDNの取締役。現在はブランドディレクターとして、コンテストのコンサルティング、取材・執筆、講演なども行う。JAPAN BRAND FESTIVALボードメンバー。趣味はサックス演奏。