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映像行為を「おみやげ」と捉える。遠くの世界から手のひらサイズの風光を持ち帰り、一つの箱の中で都市景観が再現される時、一つのイメージが立ち上がってくる。数々の「東京」の光がケースの中で輝くその姿はまぎれもない東京のイメージであるように思う。光がケースから取り出され鑑賞者の手に渡る事で、映像行為の持つ側面を感じる事が出来ればと思う。
暗い部屋の中にショーケースが配置されている。ショーケースからは光が漏れている。ケースの中には写真フィルムが仕込まれた映像投影装置(小型プロジェクターライト)が入っている。収納された光景の断片は、それぞれ一つの視野対象を分割したものである。いくつもの光は暗闇に像を投影し、かつての風景を再現する。鑑賞者はケースの中からライトを持ち出し暗室の中を歩き進む。

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