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この作品は、普段、人がメッセージを交換する際に忘れられがちな「メディアの存在」を、観客に意識させることを目的としています。私が感じている「メディアのボリュームのイメージ」を立体に置き換えることで、視覚的にも身体的にも、メッセージを含んだメディアの移動を体感できるように表現しようと試みたものです。
展示会場にはマンガの「ふきだし」の形をイメージさせる立体が浮いています。この「ふきだし」形の立体には、観客が「ふきだし」から伸びたしっぽからメッセージをその中に残すことができるようになっています。観客は、前の人が「ふきだし」の中に残したメッセージを聴診器を使って聞く(取り出す)ことができます。観客がメッセージを聞いて、その中がからっぽになると、この「ふきだし」は徐々にしぼみます。次に、観客が「ふきだし」のしっぽを掴んでメッセージを入れ、次の人にメッセージを残します。「ふきだし」はメッセージが入ると、徐々に膨らみ、次に聞く人にメッセージを届けます。

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