多治見市モザイクタイルミュージアム

“粘土山”を思わせる外観の、タイルの魅力が詰まったミュージアム

デザインコンセプト
担当:市原萌絵/多治見市モザイクタイルミュージアム

タイルの昨日、今日、明日がここに。

施釉磁器モザイクタイル発祥の地にして、全国一の生産量を誇る多治見市笠原町に誕生した、モザイクタイルミュージアム。タイルについての情報が何でも揃い、新たな可能性を生み出すミュージアムである。

設計を担当したのは、独創的な建築で世界的な評価の高い建築家、藤森照信。タイルの原料を掘り出す「粘土山」を思わせる外観は、地場産業のシンボルとして、懐かしいのに新鮮な、そして不思議な印象を与える。

館内は大きく分けて体験工房、ミュージアムショップ、展示室で構成されている。特にインパクトのある4Fの展示室は、藤森照信セレクトのモザイクタイルの世界が表現されている。これまで集めてきたさまざまな製品や絵タイルが室内を覆う。

タイルは、単調な壁や床を彩り、楽しい景色を創り出すことで、ひとやまちを元気にする。その魅力を知ってもらうために、膨大なタイルのコレクションを基盤に、この地域で培われてきたタイルの情報や知識、技術を発信。さらに、訪れた方々がタイルの楽しさに触れ、タイルを介して交流し、モザイクタイルのように大きな新しい絵を描いていけるミュージアムを目指している。

所在地 岐阜県多治見市
設計 藤森照信
設計者 藤森、エイ・ケイ、エース設計共同体
敷地面積 3,558.85m2
延床面積 1925.02m2
建築面積 793.95m2
構造 鉄筋コンクリート造(地上4階)
開館日 2016年6月4日
撮影 児島章次