Asahi Terrace

水平連続窓から見える景色を最大限に生かした空間

浅草の街並みが眼下に広がるロケーションに位置する「Asahi Terrace」は、昨年秋に完成したスペース。

空間デザインを担当したのは、鬼木デザインスタジオ(ODS)の鬼木孝一郎さんです。木素材と間接照明の使い方がクリーンで印象的な空間をつくり上げた鬼木さんに、デザインコンセプトや手法などを伺いました。

■背景

アサヒグループの社員および招待客様用のラウンジスペースのデザイン。ビールジョッキと炎を連想させる形状が特徴的なアサヒグループ本社ビルの13階に位置し、隅田川と浅草の街を一望できるロケーションとなっている。

「Asahi Terrace」と名付けられたこのラウンジスペースは、夜はビールをはじめとするアサヒグループの飲料を楽しむことができ、日中はプレゼンテーションや撮影が行える場所となることを求められた。

■コンセプト

高さ875mmの腰壁がある、水平連続窓から見える景色を最大限に生かすことを目的に、ラウンジ全体に視点の高さが変化する仕掛けをデザイン。社員の方々が楽しみながらアサヒグループの製品や活動に触れられ、活発なコミュニケーションの場所となるようなラウンジスペースを目指した。

■手法・特徴

窓際には2段で座ることができる階段状のベンチを設け、また、床の高さを上げたエリアにはゆったり座れるチェアを配置し、景色を楽しみながら過ごせる空間とした。

中央の大きなハイカウンターは80年以上に渡り社員の手で守り続けられた「アサヒの森」のヒノキ材を使用。照明は調光調色が可能な器具を全面的に採用し、様々な時間帯や使い方に対応できるものとした。

所在地 東京都墨田区吾妻橋1丁目23-1
設計 ODS/鬼木デザインスタジオ(鬼木孝一郎、藤木景介)
延床面積 135.9m2
竣工日(開業日) 2022年10月1日
撮影 太田拓実