和光 - 「織」

タイトルの「織」は、経糸と緯糸とを組み合わせることから、比喩的に“交えつくる”、“組み合わせる”こと。今秋の“Wako Wa の Waza”のディスプレイは、日本の伝統素材や技術に加え、その空間性を、現代の感性と“交えつくる”ことに挑戦しました。

障子のように空間を緩やかに隔て繋ぐ、木格子のスクリーン(間仕切り)は、和の建具の仕口。整然と美しい銀座の街並みをイメージしつつ、抽象画家モンドリアンの絵画のように、経緯に分割し三原色のステンドグラスを嵌め込みました。唐草など和光本館由来の文様の透かしも相まって、陽射しによる色、光、影の変化から、うつろう瞬間(Moment)を意識させます。スクリーンを隔てた2体のマネキンは、黒子を意識して墨色でカラーリング。ポーズのみならず着用したワンピースもあえて同じデザインに揃えました。“間”、“簡潔”、“うつろい”など、さまざまな日本の美意識と今が織りなすウインドウです。

展示期間 2016年9月22日~10月18日
アートディレクター 武蔵 淳