2015年ミラノ国際博覧会(ミラノ万博)で日本館内展示の一つとして「クールジャパンデザインギャラリー」が設置される。デザイナーの佐藤オオキ氏(nendo)と伝統的工芸品の匠が共同で制作した工芸品を展示し、世界に向けて日本の技をアピールする。
ミラノ万博は「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに5月1日から10月31日まで開催。経済産業省は、ミラノ万博が開催される2015年を「匠の技発信元年」と位置付け、海外に積極的に日本の匠の技を発信する。
今回、「クールジャパンデザインギャラリー」に展示される工芸品は13産地16品目。作品と空間はすべて「黒」で統一されている。これは『陰翳礼賛(谷崎潤一郎著)』にインスパイアされたもので、色彩情報を取り除くことで質感の多様性や職人の技術力を鮮明に浮かび上がらせる演出だという。食の空間をそのまま展示空間へ、という思いからテーブルと椅子を展示台として使用。テーブルと椅子は奥に進むほど上に引き伸ばされたような形状で、入口から見るとあたかもテーブルの上のすべての作品を俯瞰している感覚になるという。
以下、佐藤オオキ氏と匠がタッグを組んで生み出した工芸品をいくつか抜粋して紹介する。
※写真2枚目、5~10枚目:photos by Hiroshi Iwasaki