See Sew

障害のある⼈による手仕事と、デジタルファブリケーションの融合で生まれた小物シリーズ

障害のある人が得意とする手仕事と、デジタルファブリケーションの技術を組み合わせて生まれた「See Sew」。圧倒的な表現力ではなく、多数の障害のある人たちの特性を活かすものづくりの方法を、当事者として巻き込みながら開発したというインクルーシブデザインの側面が高く評価され、2021年度グッドデザイン賞を受賞しました。

障害のある人への支援や、企業と協業するブランド開設を含めた、障害のある人の仕事創設のための事業を行うNPO法人motifの井上愛さんに、商品の特徴について伺いました。

■背景・コンセプト

しばしば、ひとの「個性」は「創造性」と同じような意味で語られることがあります。障害を持った⼈の中には素晴らしい絵が描けるなど、芸術表現において⾼い能⼒を持っていることがありますが、すべての⼈がそうとは限りません。そのかわりにコツコツと地道に作業をこなし、素晴らしいものをつくり出せる⼈も多く存在します。これも⽴派な「個性」であり、創造的な営みと⾔えるのではないでしょうか。

「See Sew」を⽣み出すにあたって、開発の初期段階から彼らを“デザインパートナー”として巻き込み、協同でプロジェクトを進めていきました。デザイナーは彼らの能⼒の⾼さと、できることの限界を⾒つめ、⼀緒につくり上げることのできるデザインを提案し、See Sewの製品が誕⽣しました。

■特徴

braid series
革の製法をヒントに、レーザーで精密にカットされたフェルトを針と糸を使わず、手で編み上げてかたちをつくりあげています。ジグザグの編み込みの表情をデザインの特徴として、シンプルでシャープな造形と、ふくよかで心地よい触り心地を両立しています。

See Sew braid series

stitch series
カラフルな手縫いのステッチがアクセントの小物シリーズ。トレイはフェルトの断面を突き合わせて縫うことで、立体的ながらも1枚布らしい軽やかな仕上がりを実現しています。柔らかいフェルト素材が、腕時計やアクセサリーのような傷が気になるものでも優しく受け止めてくれます。

See Sew stitch series

kohaze series
足袋でつかわれている「こはぜ」を現代的にアレンジした留め具は、開け閉めの行為が心地よく、金属のスナップボタンよりも収納する物に優しいのが特徴です。日常使いで飽きずに使い続けることを目指して、幾何形態を中心としたシンプルな形状を基本としています。

See Sew kohaze series

ブランド:See Sew

障害のある⼈が得意とする丁寧な仕事と、デジタルファブリケーションの融合で⽣まれたSee Sewは、素直にモノの魅⼒から⼿にとってもらえるような製品を⽬指しました。ブランド名の「See Sew」は、遊具のシーソー(see saw)をヒントに、sew(縫う)の綴りに置き換えた造語です。シーソーのように、⾃分だけではなく相⼿(仲間)と共にバランスをとりながらつくり上げるプロジェクトであり、現代の暮らしに寄り添い、さりげなく⽇常を彩るフェルト⼩物のシリーズです。

ティッシュボックス ※箱なしティッシュペーパー専用

サイズ 横約21.5×縦約12×高さ約6.5cm
素材 ポリエステル100%
価格(税込) 3,800円

トレイ3

サイズ 横約14×縦約13.5×高さ約3cm
素材 ポリエステル100%
価格(税込) 2,200円

カードケース

サイズ 横約10×縦約6×厚み約1cm
素材 ポリエステル100%
価格(税込) 2,000円