身につけたい

新しい素材や色、形によって生活に彩りを添えてくれるモノ

organ

「器官」を意味する、ガラスの粒が細胞のように集まったジュエリー

美しい雫が集まってできたようなジュエリーは、コンテンポラリージュエリーブランド「bubun」が発表した新シリーズ「organ(オーガン)」。ガラスを透明な糸で編むというbubun独自の技法を、さらに発展させたシリーズ。円形のガラス片を膜のように平面的に編み上げて、大小さまざまな形状のピアスを展開している。

1つひとつのガラス片はガラスロッドを輪切りにしてつくられており、切り出す際に側面に浅い溝を加工し、その溝に糸を掛けながらガラスを編み上げている。ガラス片は単に輪切りにしただけではなく、半球に近い形に成形されているので、正面から見ると溝や糸は屈折により視覚的に消失し、浮遊感を帯びた不思議な雰囲気が生まれている。

編むことでガラス片同士は互いに点と点で接し、熱による溶着では表現できない粒立ちのいい造形が生まれるとともに、張り巡らされた糸が弾性のある支持体として働き、ガラスの欠点である耐衝撃性の弱さを構造的に緩和している。

ピアスポストは1か所に固定していないので、原理的にはガラスとガラスのすき間であればどこでも付けられるようになっている。実際には、重心や大きさの制約からポストを着けられる場所は限られてくるものの、デザインによっては体との重なり方を変えたり、斜めに着けたりすることも可能だ。

シリーズ名の「organ」は、“器官”を意味する言葉で、ジュエリーを身体の一部ととらえるbubunのコンセプトを色濃く反映している。強度面への不安からガラスを身に着けることへの抵抗感を持つ人も多いが、その不安を解消し、より身体に寄り添い、安心して使えるガラスのジュエリーがつくれないかと模索する中で生まれたシリーズだ。

bubun

2016年に設立された、陣信行と陣めぐみによるコンテンポラリージュエリーブランド。ガラスや革など原始的なルーツをもつ素材を用いて作品を制作している。作品があらゆる意味において身に着ける人自身の "部分" となることを目指している。

organシリーズ

種類 8種類
サイズ 本体:10×18×5mm~/ピアスポスト:16mm
素材 ガラス、糸、K18
価格(税抜) 16,000円~40,000円(ペア)