第261回 釋永岳 (陶芸家)

[桐山登士樹の推薦文]

今回は陶芸家の釋永岳さんです。昨年12月にJAFCA(日本流行色協会)のツアーで、参加者御一行を富山市岩瀬のアトリエにご案内しました。この岩瀬は、選ばれた若き工芸家がアトリエを構え、街の魅力度アップに貢献しています。釋永さんのアトリエも岩瀬にあり、広さ12畳ほどの空間には釋永さんが手がけたさまざまな器が並んでいます。器から発するなんとも言えない存在感がとても魅力的だったことが印象に残っています。

料理が主役とすれば器は引き立て役とも言えますが、釋永さんの独自のテクスチャーは何倍にもその場の雰囲気を高めます。世界の料理人から愛される釋永さんの器は、比較的買いやすいのも魅力の一つです。まもなく1年となるステイホームの時間に釋永さんの器は優しく寄り添います。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹(デザインディレクター)

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

釋永岳(陶芸家)

釋永岳(陶芸家)

1978年富山県生まれ。2002年に東京藝術大学彫刻科を卒業。2003年に京都府立陶工専門校成形科卒業。2006年に富山市岩瀬森家土蔵群にて作陶を開始する。レストランや企業、個人向けにオーダーメイドを中心とした食器、オブジェなどの陶磁器の製造販売を行っている。2020年には彫刻作品「Spiraling Pyramidが、LACMA(Los Angeles County Museum of Art)のパブリックコレクションに加えられた。

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