繊細な色表現がデザインの可能性を引き出す、BenQのデザイナーモニター「PD3225U」-小猿啓太インタビュー(1)

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繊細な色表現がデザインの可能性を引き出す、BenQのデザイナーモニター「PD3225U」-小猿啓太インタビュー(1)

「Because it matters(大切なコト、価値あるモノを)」をモットーに、液晶モニターやプロジェクターなどの商品を手がけるメーカー「BenQ(ベンキュー)」。2024年春に発売されたデザイナーモニター「PD3225U」は、BenQ独自の色精度、4K UHDによる超高解像度を実現したデザイナー向けの1台だ。輝度ムラ補正技術なども搭載し、デザイナーに快適な作業空間と作業効率アップをもたらしてくれる。

今回は、株式会社スタジオディテイルズでアートディレクター/デザイナーとして活躍する小猿啓太さんに、一定期間「PD3225U」を使っていただいた。小猿さんがこれまでに手がけてきたお仕事や、「PD3225U」を使用してみて感じたことをうかがった。

ブランドが持つポテンシャルを最大化させる

――まずは、小猿さんのこれまでの経歴をお聞かせください。

デザイナーとしてのキャリアは10年ほどになります。専門学校卒業後は、グラフィックデザインの事務所に約4年在籍し、企業のビジネスブランディングに資するクリエイティブをモットーに、ポスターやカタログ、パンフレットなどの紙媒体のデザインに携わっていました。

小猿啓太 株式会社スタジオディテイルズ アートディレクター/デザイナー

小猿啓太 株式会社スタジオディテイルズ アートディレクター/デザイナー

その後、自分のキャリアを見直し、Web制作を強みに企業のトータルブランディングを手がけるスタジオディテイルズへの転職を決めました。現在はコーポレートサイトや企業のサービスサイト、リクルートサイトといった長期的に活用されるサイトを中心に、デザインやアートディレクションに携わっています。

デザイン対象は紙媒体からWeb媒体中心に変わりましたが、「ブランディングに資するデザインを追求する」というスタイルは一貫しています。常に「下流からどのように上流に食い込んでいけるか」を意識しながら、仕事に取り組んでいます。

――スタジオディテイルズはどのような会社ですか?

コーポレートブランディングや新規事業開発など、上流工程から一貫したクリエイティブを手がける会社です。ブランドが持つ価値を世の中に届けるため、クライアントの課題に真摯に向き合い、ブランド戦略の策定から制作、実装までワンストップで提供しています。戦略とデザイン、運用までをシームレスにつなげ、ブランドが本来持つポテンシャルを最大化させることを大切にしながら、ブランドの未来をつくるサポートをしています。

創業から16年ほどですが、既存のやり方に縛られず、常に新しいアプローチを模索してきました。ブランドの上流工程に入り込む方法を考える中で、時代の潮流に乗ってデジタルクリエイティブを有効な手段として確立してきたことが強みです。

戦略立案からブランディングに携わり、一貫性を持たせたサイト制作を

――では、これまで小猿さんが最近手がけたお仕事について教えてください。

まずは、高級調理器具ブランド「バーミキュラ」のブランドリニューアルのお仕事を紹介します。もともと弊社と長年お付き合いがあり、ブランディングをお手伝いしていました。2023年9月に、主力商品である鋳物ホーロー鍋のフルモデルチェンジを機にブランドイメージをアップデートしたいというご要望を受け、ブランドサイトやECサイトなど幅広い媒体の制作をおこないました。

「Vermicular(バーミキュラ)」ブランドサイト

「Vermicular(バーミキュラ)」ブランドサイト

ブランドコンセプトに「手料理と、生きよう。」と掲げているように、バーミキュラはユーザーに手料理のある暮らしがもたらす豊かさや、素晴らしさを届けることを使命としています。ただ単に商品を売るだけではなく、ユーザーにライフスタイルを提供していきたいというブランドとしてのあり方に加え、ブランドの土台となる「メイド・イン・ジャパンのものづくりに徹底的にこだわる精神性」を反映させたサイトづくりを意識しています。

サイトの映像や商品写真も、リニューアルに合わせて撮影しています。ブランドのトーンに合うように、カメラマンさんと細かく調整を重ねました。日常のワンシーンを切り取るような撮影手法を取り入れ、よりリアルで親しみやすい雰囲気が伝わるように心掛けました。

brandmovie long ver.

――ほかにはどのようなお仕事に携わったか教えてください。

もう一つご紹介したいのが、「ロート製薬の採用サイト」です。コンペをきっかけにお声掛けいただき、アートディレクターとしてプロジェクトに参加させていただきました。

単にサイトをリニューアルするだけでなく、「どのような人物を採用すべきか」という採用戦略の立案から弊社で関わらせていただいています。ブランドストラテジストと連携しながら、サイトの全体設計を進めていきました。

――採用サイトの制作において、特に重視したポイントは何でしたか?

大きく2つのミッションがあり、ひとつめは「ロート製薬のカルチャーに合う人材を採用すること」でした。そのため、まずはロート製薬のカルチャーにフィットする人物像を明確にするところからスタートしました。新卒社員にインタビューし、実際に活躍している社員がどのような経緯で入社し、どんな価値観や考えを持っているのかなどを掘り下げていったんです。

その結果、「リスクを取りながらも一歩を踏み出せる人」が、ロート製薬のカルチャーに最もマッチするのではないか、という結論になりました。ロート製薬は社員のチャレンジを応援し、周囲も積極的にサポートすることで新しい価値を生み出していくというカルチャーが根付いている会社です。

こうした特徴を踏まえ、採用サイトのトップページは「葛藤しながらも新たな一歩を踏み出す求職者の姿」をテーマにつくりこんでいきました。アニメーションとコピーを組み合わせて、未来に向かって挑戦しようとする姿勢を表現しています。

「ロート製薬」採用サイト

「ロート製薬」採用サイト

もう一つのミッションは、「直接応募が少ない職種の応募者を増やすこと」でした。ロート製薬の研究職には、基礎研究を担う研究開発職のほかに、研究開発職が手がけた基礎研究を工業レベルにスケールアップする、製品・製剤技術職という職種があります。ですが、製品・製剤技術職への直接応募はほとんどないという現状があったんです。

そこで、6つの募集職種の魅力をより具体的に伝えるため、それぞれの役職がつながりを持ちながら、世の中に価値を生み出している様子を、街に見立てて表現するアイデアを採用。街のビジュアルは3DCGで作成し、求職者が職種同士の連携や役割を視覚的にイメージしやすいように工夫しました。

「ロート製薬」採用サイト

「ロート製薬」採用サイト。それぞれの職種の役割をよりわかりやすくするために、職種ごとのキャラクターも作成された

また、ものづくりへのこだわりをしっかり伝えるコンテンツも充実させ、職種の魅力をアピールしています。社員インタビューでは、社員がどんなことにこだわりを持って仕事に取り組んでいるのか深掘りしています。例えば、ロート製薬のヒット商品である「メラノCC」シリーズがどのような経緯で生まれたかといった制作秘話など、求職者に仕事のやりがいや魅力を伝えています。

シンプルこそ最強、集中力を引き出す作業環境

――では、小猿さんの普段の制作環境について教えてください。

自宅や出先で仕事をすることも多いので、基本的にはMacBook Proのみで作業を完結させています。ただ、MacBook Proだけでは画面領域が狭く、編集ツールの切り替えが煩雑に感じることもあるので、作業スペースを広げたいときはオフィスにある27インチのモニターを使っています。

周辺機器をほとんど使わないこともあり、作業環境はかなり整然としていますね。作業中に視界に入るものが少ない方が、より集中して作業に打ち込めると思っています。モニターを選ぶ際、特に重視しているのは外観のデザインです。装飾や余計なパーツのない、シンプルなものを選ぶようにしています。

――今回試していただいたデザイナーモニター「PD3225U」のお話を伺っていきたいと思います。デザインを重視されているとのことでしたが、実際にデスクに置いてみての印象はいかがでしたか?

一目見て、デザイン性の高さに惹かれました。シンプルかつスタイリッシュなデザインで、MacBook Proと並べて置いたときも見た目の相性が良く、統一感がありますね。31.5インチとディスプレイが大きく、モニター自体も結構存在感がありますが、フレームレスということもありデスクに置いたときの圧迫感はありません。

オフィスではモニターを左右に2台並べて、トリプルディスプレイで作業することもあるのですが、これだけ画面が大きいので、このモニター1台だけでも十分な作業スペースが確保できますね。

メインポートが背面にあるので、配線を背面にまとめて収納できる仕様になっているのもいいですよね。配線まわりがごちゃごちゃしているのが好きではないので、デスクまわりがスッキリして見えるのがうれしいです。

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