美しい色彩表現で作業効率とクオリティをアップさせるBenQのデザイナーモニター「PD2725U」-小玉千陽インタビュー(1)

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美しい色彩表現で作業効率とクオリティをアップさせるBenQのデザイナーモニター「PD2725U」-小玉千陽インタビュー(1)

「Because it matters(大切なコト、価値あるモノを)」をモットーに、液晶モニターやプロジェクターなどの商品を手がけるメーカー「BenQ(ベンキュー)」。今年発売されたデザイナーモニター「PD2725U」は、BenQ独自の色精度、4K UHDによる超高解像度を実現したデザイナー向けの1台だ。シリーズとしては初となる輝度ムラ補正技術なども搭載し、デザイナーに快適な作業空間と作業効率アップをもたらしてくれる。

今回、UI/UXデザインや企業のブランディングなどを手がけるデザイナーの小玉千陽さんに、「PD2725U」を一定期間使用していただいた。小玉さんがこれまでに手がけたお仕事や仕事への向き合い方、作業環境、使用してみて感じた「PD2725U」の特徴や使いやすさなどについて忌憚なくお話いただいた。

UI/UXデザインを起点にブランディングも手がける

――小玉さんのこれまでの経歴を簡単に教えてください。

学生時代は、東京工業大学でまちづくりや社会工学を学んでいたのですが、卒業後は「THE GUILD」の代表を務める深津貴之さんが立ち上げた会社に就職し、UIデザイナーとして働いていました。そのあとフリーランスと広告代理店の活動を経て、2017年に「ium inc.」という自身のデザインスタジオを立ち上げました。

いまは自分の会社を運営する傍ら、THE GUILDにも所属して柔軟に活動しながら、アートディレクションやUI/UXデザイン、デザイン関連のコンサルティングにも携わっています。起点はデジタルでしたが、そこから徐々にブランディングにも関わるようになり、ブランドのリーフレットなどペーパーアイテムの制作なども行っています。

小玉千陽 東京工業大学卒業。フリーランス、大手広告代理店を経て、2017年8月にデザインスタジオium inc.を設立。アートディレクションやUX/UIのコンサルティングを担い、ユーザー体験を起点とした設計とつくり込みを得意とする。

――手がける範囲がどんどん広域になっていますね。

そうですね。いろいろなことに挑戦したくて、自分なりに広げようとこれまでやってきた部分があります。最近は1つのプロジェクトのなかでブランディングに携わりながら、ECサイトのUI/UXデザインにも携わるといったように、プロジェクトの上流の部分と具体的なデザインの両軸で関わることが増えました。UIやUXがどんどん重視されるなかで、やはり企業のビジネスレイヤーにまで踏み込まないと問題を改善できないことも多いので、ここ数年はデザイナーがより上流からプロジェクトに入る機会が増えていると感じます。

――では、小玉さんが手がけたお仕事をいくつか教えてください。

直近のものが2つありまして、まずひとつは昨年末にリリースされた「Minimal」というチョコレートブランドのオンラインサイトの仕事です。Minimalは富ヶ谷と代々木上原にお店があって、もともとは店舗販売をメインに展開しているブランドでした。ただ、コロナ禍でオンライン販売にも力を入れるという方向性になり、弊社にお声がけいただきました。

当初、弊社ではオンラインストアのリニューアルのみを担当する予定でした。でも今後は店舗でのコミュニケーションでカバーできていた部分をオンラインでもきちんと伝えたいということで、Webサイトの全体的なイメージの刷新と写真のトンマナの策定、商品に同梱するリーフレットの制作なども行いました。

――Minimalのサイトリニューアルで心がけた点や、特に気にされた部分はありますか?

製品に込めたつくり手の熱い思いをロジカルに伝える部分と、スイーツなので「おいしそう!」「楽しい!」とお客さまに目で見て直感的に感じてもらえる部分が必要ではないかと考え、その2つのバランスにはこだわりました。思いだけが前面に出すぎないように、サイト全体の洗練された空気感も大切にしました。

チョコレートなのでどうしても画面が茶色一色になってしまいがちなのですが、板チョコでもフレーバーの特質によって、少しずつ色が違うんですよね。例えばローストナッツのような風味の「NUTTY」は少し赤みがかっていたり、マーマレードのような風味を楽しめる「FRUITY」はより赤みが強かったり。このサイトに関しては、季節ごとのアイテムの撮影は私自身が行っているので、その色の違いがきちんと出せるように、撮り方などを工夫しました。

サイトに掲載されている板チョコレート「NUTTY(ナッティ)」の商品写真。茶色の中に赤味が混ざっているのがわかる。

――では、もうひとつのお仕事についても教えてください。

もうひとつは「FABRIC TOKYO」というオーダーメイドスーツをつくっている会社が、新たに「INCEIN(インセイン)」という女性向けのラインを立ち上げるということで、オンラインサイトと紙媒体のアートディレクションに関わらせていただきました。こちらは9月2日にローンチされたばかりです。

INCEINは働く女性のためのオーダーウェアブランドで、「Every Choice, always proud.」というコンセプトを掲げています。コンセプトには、自分が大切にしている思想や信念を軸にデザインやカラーを選んでオーダーすることで、自分に対しての誇りを高めたり、人生をもっと楽しんでほしいという思いが込められています。

オーダーメイドというと少し敷居が高い印象がありますが、ブランド側の「オーダーメイドのハードルをもっと下げたい」という強い思いもあり、比較的リーズルナブルな価格で購入できます。商品の第1弾はカスタムメイドでつくれるオーダードレスですが、今後はトップスやボトムスなど取り扱うアイテムが順次増えていく予定です。

――特にこだわった点はどこでしょうか?

写真のビジュアルですね。ブランド名の「INCEIN」には“正気じゃない”とか“狂ってる”といったニュアンスの意味合いがあって、「そのくらい自分を貫いていこうよ!」というメッセージを逆手にとったブランド名になっています。そのため、きれいなドレスをそのまま撮影しても特徴が伝わりづらいと考え、モデルさんにやや特徴的なポーズをとっていただきました。

サイトには、一般的なポーズより動きのあるポーズのカットが並ぶ。

サイトを見るとわかると思いますが、少しとがった雰囲気かつ有機的な感じを出したくて、モデルさんにイメージを伝えて自由に動いていただいたんです。もちろんオンラインショップなので、静的でわかりやすいビジュアルも大切にしました。また、INCEINのドレスはミニマルできれいめなラインのデザインとなっているので、そのまま見せると印象が薄くなってしまうことも考えられました。そのため、商品写真を黒いラインで囲むなどあえてあしらいを強めに入れることで、若干のインダストリアル感も意識しました。

常にアップデートしながら作業環境の快適さを探る

――この1年半ほどでテレワークが中心になったかと思いますが、お仕事の中で何か大きな変化はありましたか?

そうですね、作業環境に投資することをいとわなくなりました。コロナ禍以前はミーティングなどで外に出ることも多く、週の3分の1くらいはデスクを離れていることも多かったので、デスクまわりは「それなりであればいい」と思っていました。

でも、自宅のデスクにいる時間が長くなればなるほど、デスクまわりがどんどん気になってきて、もっとアップデートできないかな?と思うようになったんです。特に家で淡々と仕事をしていると、デスクまわりの何か1アイテム、たとえばマウスパッドを変えるだけでも結構テンションが上がります(笑)。

――住環境=仕事場だと、オフィスとは違ってどんどん自分好みに更新していけますよね。では作業環境について、普段使用されているモニターやパソコンを教えてください。

現在4箇所ほど作業場所があるので、使用しているものも多岐にわたるのですが、自社のium inc.のオフィスではiMac 27インチ、自宅ではiMacの24インチのものを使っています。表参道にあるTHE GUILDのオフィスと代々木のシェアオフィスでは、アップルのLG製4Kモニターを使っています。最初はiMacの方が一体感があって使いやすいと思っていたので、別でモニターを使うのがあまり好きではなかったんです。でも、LGのモニターを触るようになってからは、つなげている違和感のようなものがなくなって、使いやすいと思うようになりました。

――今回「BenQ」のデザイナーモニター「PD2725U」を数週間使っていただきましたが、箱から出したときの最初の印象はいかがでしたか?

最初に見たときは、とにかくシンプルで過度な装飾がないのがいいなと思いました。デザインがシンプルなのはもちろん、モニター枠も薄いのであまり目立たず、気にならないところもよかったです。また、普段使っている24インチのものに比べて27インチと大きいので、作業をする上で大画面の安心感のようなものもありました。

BenQ デザイナーモニターPD2725U。独自のAQCOLORクオリティと輝度ムラ補正技術を搭載し、より均一なユニフォミティを実現。4K UHDの高解像度や高水準の色精度を実現し、VESA Display HDR400対応で動画編集やアニメ制作などデザイナーやクリエイターにふさわしいモデル。オーディオビジュアルアワード「VGP2021 SUMMER」において、ライフスタイル分科会の金賞を受賞している。

私は基本的に配線は1本ですが、配線を背面に収納できるようになっているので、配線がたくさんある人でもスッキリ見せられるのも魅力だと思います。電源ボタンが裏にあるのもいいですよね。

配線に関してはモニター裏に集約されており、最新のThunderbolt3ポートも搭載。

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