アメリカの写真家テリ・ワイフェンバックの、国内外の美術館として初となる個展「テリ・ワイフェンバック – The May Sun」が、IZU PHOTO MUSEUMで開催される。ワイフェンバックはメリーランド大学で絵画を学んだ後、1970年代より写真制作を始めた。過去に出版された15冊の彼女の写真集はこれまで高い評価を得てきた。

同展は、2005年に写真集として発売された代表作のひとつである「The Politics of Flowers」を中心に構成される。2003年に最愛の母を亡くしたワイフェンバックは、パレスチナに咲く花を採集して作られた19世紀の押し花帳「Pressed Flowers from the Holy Land」と出会い、このシリーズを制作した。この押し花帳に収められた花々は、紛争の絶えないパレスチナの地で生きることの過酷さや、他者の死とどのように向き合うことができるのかということをワイフェンバックに語りかけてきた。彼女は、押し花が語るその言葉をひとつひとつ汲み上げていく。

また、ワイフェンバックがIZU PHOTO MUSEUMに長期滞在して制作したシリーズ「The May Sun」と、静岡県の柿田川湧水や富士山御殿場口で撮影した映像作品など、初公開作品を含め約110点が展示される。

【関連イベント】
●オープニングトークイベント
金子隆一（写真史家）×テリ・ワイフェンバック
日時：4月9日（日）　15:30～17:00
場所：クレマチスの丘ホール
料金：当日有効の入館券のみ必要
※要申込み

●第3回 Photographers’ Workshop
※詳細は公式ホームページをご覧ください

●学芸員によるギャラリートーク
日時：会期中の第2・第4土曜日 各回14:15～
料金：当日有効の入館券のみ必要
会場：IZU PHOTO MUSEUM
※申込み不要