ヒツクリコ ガツクリコ ことばの生まれる場所

アーツ前橋×前橋文学館共同企画展

荒井良二と20人の子どもたちによる壁画 2008年 前橋こども図書館 ©Kigure Shinya 荒井良二と20人の子どもたちによる壁画 2008年 前橋こども図書館 ©Kigure Shinya

ヒツクリコ、ガツクリコ

萩原朔太郎は夜の街を詩人が歩いていく様子を、「憔悴するひとのあるく路・夕焼けの路(前橋市民に捧ぐる詩)」という未発表作品の中でこのように記している。人は別の場所へ向かって歩き、誰かと出会い、誰かへ向けて言葉を投げかける。また、文字にすることで、言葉は時間や場所を越えた他者とも対峙する手段になる。言葉は「私」とそのほかの生きる者たちとをつなぐものであり、時代や社会の変化と共にそのあり方も役割も変化するものである。

印刷やインターネット技術の誕生により、言葉の性質は大きく変化した。また、東日本大震災に直面した私たちは言葉による表現の限界を目の当たりにし、言葉を失うことさえも経験した。私たちが生きること、そのことへ疑問を抱いた時、時に叫びとして、また祈りとして、唄として、言葉は新たな形に変換される。

本展では、文学と美術の表現が「ことば」という切り口から紹介される。描かれた1つの線が絵や文字となり、そして美術や文学となるように、言葉は常に私たちの生きることのそばに存在しているものだ。私たちは「ポスト真実」と呼ばれる危機の時代に直面している。そのような社会的コンテクストの中で、過去の、そして現在の時代の空気を芸術家や詩人たちが、個人の身体感覚を通じてどのように捉え、世界と対峙しているのかをぜひ感じていただきたい。

【会期】
前期:2017年10月20日(金)~11月28日(火)
後期:2017年11月30日(木)~2018年1月16日(火)
※会期中一部展示替えあり

開催期間 2017/10/20(金)~2018/01/16(火)
※イベント会期は終了しました
時間 アーツ前橋 11:00~19:00(入場は閉館30分前まで)、前橋文学館 9:00~17:00(入場は閉館30分前まで)
休館日 水曜日、12/28~2018年1/4
入場料 共通観覧券:一般700円/学生・65歳以上・団体(10名以上)350円/高校生以下無料/障害者手帳等をお持ちの方と介護者1名は無料
参加アーティスト 荒井良二、オノ・ヨーコ、oblaat、北園克衛、草野心平、ジョン・ケージ、TOLTA、萩原朔太郎、文月悠光、Maniackers Design 他
会場
  • アーツ前橋、前橋文学館
  • アーツ前橋 群馬県前橋市千代田町5-1-16、前橋文学館 群馬県前橋市千代田町3-12-10
お問い合わせ 027-230-1144
会場URL http://www.artsmaebashi.jp/
詳細URL http://www.artsmaebashi.jp/?p=9424