クライム・エブリ・マウンテン vol.2「漆がつなぐ、アジアの山々」

竹と馬の毛でベースをつくる ミャンマーの馬毛胎漆器竹と馬の毛でベースをつくる ミャンマーの馬毛胎漆器

しっとりとした光沢をもち、手に口に、優しくなじむ漆の椀。日本をはじめとしたアジアの山地では古くから、漆を掻き、塗り、日々の生活の中に活かしてきた。

ウルシ科の樹木は世界中に800種近くあるが、その中でいわゆる“漆”として樹液が使用できるのはほんの数種しかない。その数種すべてが、日本から韓国・中国・ベトナム・タイ・ミャンマー・ラオス・ブータンにかけて続く照葉樹林帯の山間部に生育している。

ウルシの木に傷を付けると粘りのある樹液を流し、やがて黒く固まって傷を修復しようとする。まるで人間でいう血液のような自然治癒のちからを、この地域の人々は天然の防水剤、接着剤として活用してきた。食器や家具、住居、装身具など日常のものから、儀礼の道具や宗教建築にも使われる。漆と人の歴史は、実に1万年以上前にさかのぼるといわれている。

世界各地の民族の装いや道具、所作を撮影・研究してきた井上耕一は、1980年代よりそうした“漆文化圏”とでもいうべき地帯に通い、写真におさめ、また漆器も収集してきた。黒地に赤と黄の色漆を施す中国・涼山彝(イ)族の酒器、チベットやブータンのバター茶を入れる漆碗、黒く光るミャンマーの托鉢用漆器や漆塗りの絵解き経典…。本展では、井上所蔵のバリエーション豊かな漆製品約100点を現地の写真や映像も交えて展示し、漆とともに生きる人々の暮らしが紹介される。

【関連イベント】
●スライドトーク「国境に分断された山地民を訪ねて」
日時:9月8日(土) 14:00~15:30
会場:生活工房4F ワークショップルームA
講師:井上耕一(デザインリサーチャー)
参加費:500円(ミャンマー烏龍茶付き)
定員:50名
※要申込み、先着順

※そのほかの関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください。

開催期間 2018/09/01(土)~2018/10/21(日)
※イベント会期は終了しました
時間 9:00~20:00
休館日 詳細は公式ホームページをご覧ください
入場料 詳細は公式ホームページをご覧ください
会場
  • 世田谷文化生活情報センター 生活工房
  • 3F 生活工房ギャラリー
  • 東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー内
会場電話番号 03-5432-1543
会場URL http://www.setagaya-ldc.net/
詳細URL http://www.setagaya-ldc.net/program/423/