民藝のバスケタリー-籠・笊・蓑-

背負籠(青森) 背負籠(青森)

「バスケタリー」とは、文字通り籠や籠をつくる技法を意味すると共に、広義には木の皮、蔓、竹、草などの植物素材を組んだり編んだりしてつくる編組品を指す。種類は、籠、笊(ざる)、箕(み)などの運搬や保存に使われる容器から、蓑(みの)、背中当てといった身に纏うものまで実に多彩である。こうした編組品は、素材と技法の組み合わせでさまざまな用途に活用されてきた。

その歴史は古く、縄文時代の出土品にまで遡ると言われている。また、例えば籠類にしても全国的に広く分布しているが、素材や形状が地域によって異なり、豊かな地域性を見ることもできる。さらに、古くから生活必需品だった編組品は、道具としての強度を保つため丈夫に編みこまれている。その結果、編み目はリズミカルな連続模様となり、そこに素材本来のたくましい野趣をあわせ持つ品々となった。

本展では、国内外の編組品約90点と共に、染色家・芹沢銈介が蓑と背中当てを題材に制作した『みのけら図二曲屏風』、『ばんどり図四曲屏風』もあわせて紹介される。日々の生活に、親しく寄り添ってきたバスケタリーの魅力を楽しめる展覧会だ。

【関連イベント】
●記念講演会「民藝の美の源を探る-仕事を通して見えたこと-」
講師:佐藤阡朗(漆工、日本民藝協会専務理事)
日時:10月14日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:国立民族学博物館 第5セミナー室
定員:100名
聴講料:300円(民芸館入館料が別途必要)
※要予約

●呈茶
日時:10月14日(日) 11:00~16:30
担当:大阪日本民芸館友の会有志
会場:大阪日本民芸館 渡り廊下
料金:500円(お抹茶とお菓子付/民芸館入館料が別途必要)
※予約不要

※そのほかの関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください。

開催期間 2018/09/08(土)~2018/12/16(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 水曜日
入場料 一般700円/高大生450円/小中生100円
会場
  • 大阪日本民芸館
  • 大阪府吹田市千里万博公園10-5 千里・万博公園内
会場電話番号 06-6877-1971
会場URL http://www.mingeikan-osaka.or.jp/
詳細URL http://www.mingeikan-osaka.or.jp/exhibition/special/