秋季特別展「九州の民藝-受け継がれる技と美-」

飛鉋流釉大壺 大分県 小鹿田 飛鉋流釉大壺 大分県 小鹿田

九州地方の陶磁器は、朝鮮半島から窯業技術が導入されたことにより、飛躍的な発展を遂げてきた。その背景には、九州諸大名の茶の湯への関心があり、中でも伊万里焼や唐津焼などは近世以降日本中に名が知られ、そのほかにも九州各地で多くの優れた窯が育った。

柳宗悦(1889-1961)をはじめとした民藝運動の同人たちは、御用窯として開窯した窯に限らず、日常の器を生産していた民窯にも注目し、独自の審美眼で広く九州の陶磁器を紹介していった。とりわけ、小鹿田焼(大分県)、小石原焼(福岡県)、小代焼(熊本県)などの陶器は、日本民藝館で開催される、新作工芸品の公募展である「日本民藝館展」で、用と美を兼ね備えた優れた作品として高い評価を受けてきた。

本展では、1968年から1970年代の日本民芸館展に出品された小鹿田焼や小石原焼の優品をはじめ、力強い流掛が魅力の小代焼の皿、多彩な模様の古伊万里そば猪口など、大阪日本民芸館が所蔵する九州地方の陶磁器を中心に、編組品、染織品もあわせて約100点が展示される。こうした陶磁器は、現在にも続く窯場で生産され、人々の生活を豊かに彩ってきた。過去から現在へ受け継がれる技と、伝統から芽生える新しい美の世界を楽しむことができる。

【関連イベント】
●記念講演会「九州陶磁の魅力-陶器の美と磁器の美-」
講師:鈴田由紀夫(佐賀県立九州陶磁文化館館長)
日時:10月29日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:国立民族学博物館 第5セミナー室(大阪日本民芸館向かい)
定員:100名
聴講料:300円(別途入館料が必要)
※要予約

●呈茶~九州を巡るお茶の時間~
担当:川西万里(ティーコーディネーター)
日時:10月29日(日) 10:30~16:30
会場:大阪日本民芸館 渡り廊下
料金:800円(お茶とオリジナルお菓子付き、別途入館料が必要)
※予約不要

※その他の関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください

開催期間 2017/09/09(土)~2017/12/17(日)
※イベント会期は終了しました
時間 10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 水曜日
入場料 一般700円/高大生450円/小中生100円
会場
  • 大阪日本民芸館
  • 大阪府吹田市千里万博公園10-5
会場電話番号 06-6877-1971
会場URL http://www.mingeikan-osaka.or.jp/
詳細URL http://www.mingeikan-osaka.or.jp/exhibition/special/