松谷武判は1937年大阪市に生まれ、のち西宮市に移る。病気療養のため通常の進学や就職がままならなかった松谷は、西宮市展日本画部への入選を皮切りに、美術家としての道を歩み始める。そして、近年国際的な再評価が進む関西の前衛美術グループ、具体美術協会に参加。リーダーの吉原治良の薫陶を受け、ボンドを用いたレリーフ状の絵画作品で頭角を現す。
1966年には毎日美術コンクールでグランプリを受賞、フランス政府給費留学生として渡仏する。翌年からパリでS・W・ヘイターの版画工房アトリエ17に学び、数々の国際版画展で受賞。しかし自己の芸術を再び見つめ直した松谷は、長大なロール紙に鉛筆の線を一本一本描き重ねていくドローイングへと至る。今日では、ボンドのふくらみを鉛筆の黒で塗りつぶしていく手法が、美術家・松谷武判の代名詞ともなっている。
松谷が、西宮とパリという二つの拠点を往復しながら続けてきた制作活動は稀有なものであり、それがきわめて独創的な作品を生み出す礎を築いたと言えるかもしれない。本展では、初期の日本画時代から、独自の表現を模索した具体時代、ヨーロッパでの地歩を築いた版画時代、黒の絵画と新作のインスタレーションまでを網羅し、洋の東西を超えて芸術の本質を見つめ続ける、松谷武判の創作の軌跡を紹介する。
【関連イベント】
●『MATSUTANI 3』上映会+オープニングトーク
上映20分+松谷武判氏によるアフタートーク
日時:10月10日(土) 14:00~
定員:100名
※先着順、参加無料(要入館料)
●松谷武判氏と野田燎氏によるパフォーマンス
日時:10月17日(土) 17:00~
※要申込み、詳細未定、要入館料
●松谷武判氏によるワークショップ
日時:11月28日(土) 14:00~
※要申込み、詳細未定、要入館料
●『MATSUTANI 3』上映会+クロージングトーク
上映20分+松谷武判氏によるアフタートーク
日時:12月6日(日) 14:00~
定員:100名
※先着順、参加無料(要入館料)
申込方法などの詳細は公式ホームページを参照
開催期間 |
2015/10/10(土)~2015/12/06(日) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 10:00~17:00(入館は閉館30分前まで) |
休館日 | 水曜日 |
入場料 | 一般800円/高大生600円/小中生400円(11/3は無料開館日) |
参加アーティスト | 松谷武判 |
会場 |
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会場電話番号 | 0798-33-0164 |
会場URL | http://otanimuseum.jp/home/ |
詳細URL | http://otanimuseum.jp/home/exhi/matsutani15/matsutani15.html |