金沢の町家‐活きている家作職人の技‐展
城下町の風情漂う金沢。幸いにも戦災や震災に遭うことがなかったこの町では、今も古い町家を数多く見かけることができる。
町家とは、古くからある都市住宅のことで、住まいと生業が共存したかつての日本特有の暮らしの場であった。日常的な手入れや修復は地域ごとの家作職人が担い、一軒に凝縮されたその知恵と工夫は伝統技術の宝庫ともいえる。職人の世界も様変わりしていく中で、金沢ではこのような豊かな町家をはじめとする重要な歴史的資産があることにより、それらの修復や再利用を通して職人たちが育成され、また技術も受け継がれている。
本展では、町家の家作に必要な技術のうち、七つの技-大工・石工・瓦・左官・畳・建具・表具-とそれぞれの職人たちにスポットをあて、道具、材料、工程サンプル等の実物資料ほか職人たちのインタビュー、修復の現場レポート、映像を含む約170点から、金沢における伝統技術の保存・継承のあり方を読み取っていく。七種それぞれの伝統技術に欠かせない道具が一堂に会するこの機会は同展の大きな見どころのひとつである。
修理しながら百年持つ家、それが当たり前だった家づくり。本展がそのような日本の伝統建築を支える職人の「活きた」技に出会う場となり、それを受け継ぐべくこれからを考えるきっかけになれば幸いである。
開催期間 |
2015/06/04(木)~2015/08/22(土) ※イベント会期は終了しました
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時間 | 10:00~18:00 |
休館日 | 水曜日、8/12~8/16 |
入場料 | 無料 |
会場 |
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会場電話番号 | 03-5250-6530 |
会場URL | http://www1.lixil.co.jp/gallery/ |