アンドレアス・スロミンスキー「GOOOD LUCK」

《The Horse Shoe》2017, plastic, rivets, 215 x 138 x 26 cm © Andreas SlominskiCourtesy of WAKO WORKS OF ART Installation view at Museum Jorn, SilkeborgPhoto: Robert Schlossnickel 《The Horse Shoe》2017, plastic, rivets, 215 x 138 x 26 cm © Andreas Slominski
Courtesy of WAKO WORKS OF ART Installation view at Museum Jorn, Silkeborg
Photo: Robert Schlossnickel

ドイツのアーティスト、アンドレアス・スロミンスキーの個展「GOOOD LUCK」が開催される。

本展では、アジア初公開となる全12点の作品が展示される。スロミンスキーは1959年に西ドイツのメッペンに生まれ、ベルリンとハンブルクを拠点に、1980年代から彫刻作品やパフォーマンスの制作を続けている。ドイツ、フランス、イタリアなど、ヨーロッパを中心にこれまで数多くの主要な現代美術館で個展が開催されてきた。

2017年の新作で構成される本展では、馬蹄や聖母子像などの、欧州の通俗的なラッキーチャームにまつわる題材を、トイレや水洗タンクに使われる簡素なポリエチレン製の素材でかたどった立体的なレリーフ作品が展示される。「トイレ」は近年のスロミンスキーの作品で、象徴的に扱われている題材のひとつだ。展示する作品のタイトルには、それぞれ「The Horse Shoe」や「Good Luck」といった世俗の迷信や俗言、そして幸運と関わりの深い言葉が用いられ、無味乾燥とした素材に不可思議な類推を呼び込む。大型の作品には「扉」の形状が隠され、謎めいた佇まいと工業的な無機質さが同時に思い起こされる。

代表的なシリーズ「Trap(罠)」や「Windmill(風車)」のように、歴史と日常にありふれた主題を扱うスロミンスキーの作品は、一見レディメイドやダダイズムとの単純な関係を想起させる。しかし慎重に選ばれたモチーフは謎掛けや隠喩に富み、意味を見出す・奪うという単純な駆け引きだけでは解決できない側面を作品にもたらしている。哲学的な問いかけと無意味さの魅力が同居するスロミンスキーの最新作を、ぜひこの機会にご覧いただきたい。

開催期間 2017/11/01(水)~2017/12/02(土)
※イベント会期は終了しました
時間 11:00~19:00
休館日 日曜日、月曜日、祝日
入場料 詳細は公式ホームページをご覧ください
参加アーティスト アンドレアス・スロミンスキー
会場
  • ワコウ・ワークス・オブ・アート
  • 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル3F
会場電話番号 03-6447-1820
会場URL http://www.wako-art.jp/