日本有数の木製家具産地である岐阜県の飛騨高山。国の取り組みに先んじてインバウンド対策を進め、大成功している地域としても知られています。何度も訪問しているのですが、毎回、海外の観光客の多さには驚かされます。
また、NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」で『暮しの手帖』と花森安治氏が改めて話題になっていますが、飛騨高山や飛騨の家具が全国的に知られるようになったきっかけは、1963年冬号の『暮しの手帖』での紹介なのだそうです。その街並みや暮らしぶりに花森氏も感銘を受けたのですね。花森氏は後日、飛騨のウィンザーチェアや飛騨産業の家具シリーズ「穂高」をご自宅や仕事場で使われて、その座り心地や堅牢性を確認した上で1974年の『暮しの手帖』で「穂高」を記事にしています。
前段が長くなりましたが、その飛騨高山で毎年9月に開かれているのが「飛騨の家具®フェスティバル」です。
家具の展示とライフスタイル提案、様々な企画が5日間にわたり開催されます。今年の会期は9月7日(水)から11日(日)です。主催する飛騨木工連合会の前身である高山木工会は1950年の設立。イベントが始まったのは1951年なので2016年は66回目となります。
そんな歴史あるイベントで、三つの特別企画に登壇させていただくことになりました。
まず9月7日、すでに始まっている木製品のデザイン公募「2016飛騨の家具®アワード 家具デザインコンテスト」の中間発表です。今年から始まった企画ですが、改めてその趣旨説明をさせていただき、外部アドバイザーの川上元美さん、林千晶さんによるコメントをいただきます。
9月8日には、川上元美さん、佐戸川清さんという飛騨とのお付き合いも長い大御所デザイナーお二人と共にトークショー「飛騨の家具との出会い~世界に向けての飛騨の家具の展望~(仮)」です。私は、ミラノやケルンといった海外見本市における日本の家具ブランドの最新状況をレポートします。JDNで既に記事にしていいますが、こぼれ話含めてお伝えできるでしょう。時間が許せば日本の家具産地の可能性についても鼎談ができると良いのでは、とも考えており、計画中です。
そして9月9日は、6月の旭川デザインウィークでも大きな反響を呼んだ「国産材家具サミット」。飛騨の地に、旭川からカンディハウスさん、山形から天童木工さん、東京からワイス・ワイスさん、愛知からカリモク家具さんが集まります。迎えるのは飛騨産業さんです。
登壇させていただく身ではありますが、東京でも実現できないプログラムが揃ったのではないかと思います。とても楽しみです。飛騨でお待ちしております!
2016飛騨の家具®フェスティバル 特別企画のご案内