編集部の「そういえば、」2023年3月
ニュースのネタを探したり、取材に向けた打ち合わせ、企画会議など、編集部では日々いろいろな話をしていますが、なんてことない雑談やこれといって落としどころのない話というのが案外盛り上がるし、あとあとなにかの役に立ったりするんじゃないかなあと思うんです。
どうしても言いたいわけではなく、特別伝えたいわけでもない。そんな、余談以上コンテンツ未満な読み物としてお届けする、JDN編集部の「そういえば、」。デザインに関係ある話、あんまりない話、ひっくるめてどうぞ。
なんばの庭ええやん~なんぼなん?
そういえば、この冬になんばパークスのパークスガーデンに行きました。
パークスガーデンは、大阪球場の跡地に建てられた商業施設「なんばパークス」内にある、いわゆる「屋上庭園」です。しかし、よく想像するような屋上庭園とはまったくちがいました。
屋上庭園といえば、ビルの屋上が庭園になっている風景を思い浮かべますが、パークスガーデンは「ビルの屋上に庭園がある」のではなく、「庭園をつくるためにビルを建てた」という印象を受けました。
なんばパークスは9階建ての商業施設ですが、垂直なビルではなく、段のような構造になっています。そのため、各階に屋上庭園があり、それらはゆるい坂や階段でつながっています。庭園を眺めながら散策しているうちに、最上階に着いていました。
通路は曲がりくねっていて、「この先はどうなっているのだろう?」と思い、どんどん進みたくなります。のぼりとくだりでも景色の見え方が違うところもポイントです。
商業施設であれば、垂直のビルを建てた方が店舗もたくさん入ることができて儲かります。しかし、なんばパークスは売り場面積よりも庭園の面積を優先した構造になっているのです。しかもパークスガーデンは入場料が無料。それが「商いのまち」として知られる大阪の中心地にあるというのが驚きです。
周辺には「なんば」と名の付く商業施設が建ち並び、道頓堀川の有名な看板やなんばグランド花月も近隣にある、いわゆる「The大阪」のような場所でもあります。パークスガーデンからはそういった商業施設も一望でき、ますます「商いのまちの中に自然がある」ということを実感できます。
都会から離れたところにあるのではく、都会の中にあるからこそ、都会の喧騒や日々の忙しさを客観的に眺める契機にもなるでしょう。
パークスガーデンには専属のガーデナーがおり、日ごろから丁寧に植物の手入れがされています。私が行ったのは12月でしたが、各季節で見ごろを迎える花が植えられているので、どの季節に行っても楽しめます。むしろ、ちがう季節にまた行きたくなるような場所でした。
花が咲き誇る春本番になったので、今回パークスガーデンをご紹介しました。大阪にお越しの際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか、タダやし。
(小林 史佳)
心温まる読み聞かせ動画『きみのことが だいすき』
そういえば、出版社のパイ インターナショナルの公式YouTubeチャンネルがあるのはご存じでしょうか?同社が出版している書籍の紹介はもちろん、インタビューや児童書の読み聞かせなども配信されています。今回は、数あるコンテンツのなかでも特に反響が大きいという、絵本『きみのことが だいすき』全文読み聞かせ動画をご紹介します。
絵本の著者は、イラストレーターのいぬいさえこさん。2022年2月に発売されてから「泣ける!」と話題を呼び、「第14回ようちえん絵本大賞」や「第6回 未来屋えほん大賞」2位のほか、さまざまな賞を受賞したメッセージ絵本です。心が疲れてしまったときに、そっと寄りそってくれるような心温まる絵と言葉が詰まった内容になっています。
動画では、「かなしい きもちはね、ふたを しなくて いいんだよ。」「あなたは、よいこ。なにかを じょうずに できなくても。みんなと 同じように できなくても。」など絵本内のメッセージが、ほっとするような声と音楽で再生されます。お子さまにもおすすめですが、子育てに疲れてしまった方、これから新しいことを始めたいけど勇気が出ない方、ちょっと前を向くのがつらい方にもぜひ見ていただきたい動画です。
4月から新しい環境になる方もいるかと思いますが、ぜひ動画で涙活して心をリフレッシュし、新年度を迎えていただければと思います!
(岩渕真理子)