まちのゲストハウス考

まちの風情を色濃く残す路地や縁側、近所のカフェ、銭湯、居合わせた地元民と旅人の何気ない会話。宿には日夜人が集い、多世代交流の場や移住の窓口としても機能し始めている。
商店街の一角や山あいの村で、丁寧に場をつくり続ける運営者たち9人の綴った日々に、空き家活用や小さな経済圏・社会資本の創出拠点としての可能性を探る。
西村佳哲(『ひとの居場所をつくる』著者)おすすめコメント
──とまり木がなかったら、鳥もとまらない。
いま必要なのは、都市や企業に集まりすぎていた人々がほどよく流動化して、それぞれが相性のいい環境に出会い、自分の暮らしや仕事をあらたに形づくってゆくことだと思う。ゲストハウスは、その状況をつくり出してゆく大事な足がかりなんだな。とまり木がなかったら、鳥もとまらない。たまり場がないと、文化も育まれない。いいゲストハウスのあるまちは、いい出会いと時間に恵まれ、結果として、次のまちの姿がその周囲にあらわれてくるんだろう。
発行 | 学芸出版社 |
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著者 | 明石健治(とりいくぐる)、飯室織絵(1166バックパッカーズ)、井筒もめ(あわくら温泉 元湯)、加納亮介(ほんまちの家)、蛇谷りえ(たみ・Y Pub&Hostel)、武田昌大(シェアビレッジ)、田中惇敏(架け橋・山麓園)、豊田雅子(あなごのねどこ)、西村祐子(ゲストハウスプレス)、森岡咲子(SAMMIE'S) |
編集 | 岩切江津子 |
編著 | 真野洋介、片岡八重子 |
装丁・イラスト | 米村知倫(Yone) |
仕様 | 四六判、208ページ |
価格 | 2,000円(税抜) |
ISBN | 978-4-7615-2640-5 |