グラフィック社
グラフィック社のおすすめ書籍

合本完全版 印刷・加工DIYブック

新規作品+新規テクニックを掲載したDIYブックの決定版

合本完全版 印刷・加工DIYブック

おもしろい紙ものつくりたい!無理だと思っていた様々な印刷加工が自分の手作業でできるテクニックを集めた印刷加工をDIYするためのバイブル!

クライアントワークでもZINEやリトルプレスづくりでも、印刷物にこだわりたい場合は多い。しかし予算などの関係で、なかなか凝った印刷を実現できないことも。

そんな悩みを解決するために5年前に出版した「印刷・加工DIYブック」と、続編の「特殊印刷・加工DIYブック」。多種多様な印刷や加工、製本などを、DIYで自分たちの手で実現する方法を「印刷する」「加工する」「綴じる」の3カテゴリに分けて多数紹介しました。またアイデアソースとしても役立つ、実際にDIYでつくられた作品紹介や、紙ものDIYのキモになる「切る」と「折る」の基本を特集した記事も掲載しました。

しかし出版から時間がたち、情報が古くなった部分も多かったため、今回、既刊本2冊を合本し、巻頭のDIY事例紹介の作品を刷新し、また古くなった道具などの情報を最新に直しました。そして新規テクニックも加え、印刷加工会社に頼まないとできないと思っていたさまざまな印刷加工を、自分たちの手でDIYするための決定版書籍として刊行します。

予算がどんどん厳しくなっている現在でも、ステキな印刷物はつくれるのです!

津田淳子(グラフィック社)のおすすめコメント

私は普段「デザインのひきだし」という本をつくっていますが、そこでは日本全国のすごい印刷加工を毎号ご紹介しています。でもそうした印刷加工を実際にやりたいと思っても、現実的には予算がなくって……とか、ロットがあわなくて……とか、地元で頼めるところが見つからなくて……といったさまざまな理由で、そうした印刷加工が使えないという話をよく耳にします。実際、私も書籍のPOPをつくることが良くありますが、予算の問題で凝ったことができなくて、「こんなふうに作れたら、書店でもっと目につくのに!」と思うことが良くありました。でもそんなとき、ふと「そうだ、お金のかかる部分だけ自分でやればいいんだ」と気が付きました。まわりのデザイナーの人たちも、聞いてみると印刷加工をDIYしている人たちがたくさんいることがわかりました。


本書はそんな悩みを持った方にお役立ちの1冊です。「こんな印刷加工が自分の手でできるのか!」と思ってもらえるようなテクニックが必ず載っていると思います。またやり方はわかっているというテクニックでも、ちょっとしたコツや量産してみたからこそわかる実践的なテクニックをご紹介していますので、印刷加工DIYの効率化も図れると思います。


そして本書の造本は、こうした実用書にはちょっとめずらしいと思いますが、天アンカットになっています。文庫本などで見かけることがあると思いますが、製本して通常は最後に綺麗に断裁するところを、天側だけ切らずにそのままにしているのです。「手づくり」のテクニックをご紹介している本なので、そんな雰囲気が出たらいいなということで、製本しっぱなしのラフな仕上がりにしています……でも実は左開き(横書き)の本では、通常の製本方法だと本文ページの天側(上側)は折って袋状になってしまい、そこをアンカット(断裁なし)のままにしておくと、ページを開くことができません。そこで本書は、左開きながら、右開き仕様で製本してもらい、地側(下側)に本文の袋がくるように、製本時に一工夫くわえてもらっています。


またカバーの印刷も、ちょっと見ただけではわからない工夫を加えています。本書は茶色いクラフト紙に白印刷でタイトルを入れていますが、オフセット印刷の白印刷はかなりささやかな白色しか表現できません。通常、強い白を表現するにはスクリーン印刷をしますが、予算の関係から無理。そこで本書ではオフセット印刷による白印刷を、4度刷り重ねて、濃い白を表現しています。なぜ4度にしたのかといえば、印刷機の仕様から算出して、無駄のない設計をしたところ、4度なら刷れるということになったからです。


気合の入った印刷や製本もぜひ実物をお手にとってご覧いただければと思います。


発行 グラフィック社
著者 大原健一郎+野口尚子+橋詰宗+グラフィック社編集部
編集 津田淳子
デザイン 大原健一郎(NIGN)
仕様 B5判変型、248ページ(オール4色)
価格 2500円(税抜)
ISBN ISBN978-4-7661-2907-6 C3070