AYDA / Asia Young Designer Award

Asia Young Design Award(AYDA)は、日本ペイントグループが、アジア一円で開催している建築デザインの国際コンペティション。

以下、プロジェクト全体のアートディレクター古平正義さん(FLAME)と、Webサイトのデザインを手がけた木村浩康さん(Rhizomatiks Design)のコメント。

「グラフィックとWebを同時につくる場合、まずロゴやメインビジュアルをつくってそれをWebに展開するのが一般的だと思いますが、やり方を変えることで新しいデザインが見えるかもしれないと思い、今回はグラフィックのことはあえて一切考えずにWebを先につくりました。

日本ペイント主催の建築コンペでテーマが『色』ということで、ペンキを塗る様な動作をベースに、後ろに文字情報が半端にのぞいていても(後で見れるという事は容易に想像がつくので)良いだろう、というデザインなんですが、Webが完成した後に、これをそのままグラフィックに展開したらあまり見たことのないものができるのではないかと考えました。ポスター上の情報は少なく、“詳しくはウェブで”というのはいまの定石ですが、それをさらにデフォルメした感じでしょうか。

グラフィックはWebとは色味を変えて、2色の蛍光インキと淡いブルーの特色や繊細なグラデーションなどを使って、印刷物らしい発色に仕上げました。ポスターとチラシ4種類のレイアウトはWebの動きから派生させたものですが、必ず見えていて欲しい文字などの条件を細かく決めたり、全く理屈のないこともやったりしているので、最後はアナログ的な調整を加えています。次回はそんな部分も含めて自動生成でやりたいな〜と思ってるけど……どうでしょう木村くん(笑)?」
古平正義(FLAME)

「デジタルデザインをする上でどうしても発想の起点がテックドリブンになりがちで、設計する際、上層、下層と表示に関しては分けて見せるという考え方が形式化していたのですが、今回の構成はいままでにない形になりました。

上層、下層という概念が壊され、重なり合うレイヤーすべてがモニター上で1枚のグラフィックとして成立する。“コンピューターの手癖”に振り回されないグラフィック的視点で、常にものを見ている古平さんならではの発想だと思います。

その上でサイト構造が破綻していたら意味がないのですが、マルチデバイスに対応した高い更新性と強度も保つこともでき、お互いの思考がすごく良くかけ合わさったWebサイトができ上がりました。自動生成考えておきます(笑)。」
木村浩康(Rhizomatiks Design)

スタッフ

■ポスター・フライヤー
アートディレクター・デザイナー/古平正義(FLAME)

■Webサイト
アートディレクター/古平正義(FLAME)
デザイナー/木村浩康(Rhizomatiks Design)
プログラマー/三登健太郎(armsnox)、武政竜也(Rhizomatiks Design)