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桑沢デザイン塾

 


桑沢デザイン塾99年5期を前に山本耀司氏に聞く

ファッションデザイナー 山本 耀司



  山本耀司氏

■プロフィール

山本 耀司(やまもと ようじ)

ファッションデザイナー


慶應義塾大学法学部卒、文化服装学院デザイン科卒業、72年(株)ワイズ設立。77年第1回東京コレクション発表。81年にパリコレクションに初参加。黒を基調とした新しい概念に基づくモードで世界に衝撃を与えた。84年(株)ヨウジヤマモト設立。94年にフランス芸術勲章(シュヴァリエ章)受章のほか、毎日ファッション大賞、FEC賞(ファッションエディターズクラブ賞)、97年NYファッショングループより「ナイトオブスターズ賞」、98年ピッティ・イマジネ・ウォーモ展「アルテ・エ・モーダ賞」などを受賞している。また、89年ヴィム・ヴェンダース監督の映画「都市とモードのビデオノート」に主演。93年のバイロイト祝祭劇場ワーグナーオペラ「トリスタンとイゾルデ」の衣装を担当するなどその活動は多彩、世界で活躍しつづけている。


*1リテール;小売業、リテーラーとは小売業者

  1999年5月15日から始まる桑沢デザイン塾5期。竹村真一氏監修の<人工と自然>、山本耀司氏監修の<ファッション>、山中俊治氏監修の<プロダクツデザインの21世紀>、一線で活躍する様々なデザイナーが登場する<連続講座>。今回も豪華な講師陣による4講座が開講されます。
開講を前に、<ファッション>講座を監修するファッションデザイナー 山本耀司氏にお話をうかがいました。


■桑沢デザイン塾5期 参加者募集のお知らせ
  桑沢デザイン塾 5期 募集要項


「実はあらゆるデザインのなかで、仕事としての難しさでは、(ファッションが)一番なのではないかと思います」。
「ちょっとセンスの良い素人が作った服と、勉強して服作りで食べていこうというプロが作った服。市場に出たときに『好き、嫌い』で判断されてしまう。ファッションは、最終的にそういう恐ろしさがある分野だ」。
「ファッションで生きていきたい、服を作っていきたいということは、その壁といつも戦わなければならない。この壁と戦って突破する、ここを少しでもわかってもらえればいいのかな」。

── 山本氏のように成功された方でも、そう思われているのですか?

「もちろん。常にそれを抱えていなくてはいけない世界だ。それを厳しいと感じるかどうか、という問題もある。好きなことをやって生きていく。それは最高に楽しい。仕事だとそれだけではやっていけない」。「でも、好きなのは大前提だよね。好きというパワーで決まることもある」。


表現活動や物作りをするために越えなければならない最低ラインの専門性を、山本氏は‘スペシャリテ’と呼びます。「知識というよりも栄養。文学ならば文章を読む体力。基本ができて自分が出てくる。洋服についてもそれは言える」。
「素人とプロの差が縮まっている。でも最低ラインを越えないと職業としての長続きは不可能。そして、作ったものの奥行き。その一着の服の中に込められた妙な力。それを作れるのがプロ」。
風俗化された現在のファッション。ブランドのマークを買う消費者。「このことを、これからものを作る若い人が、どうやってしのいで、自分が生きる道を作っていくか。今回の講座がその参考になればいいですね」。

── 講師陣について紹介と期待を一言いただけますか。

・丸 義則氏/(株)ヨウジヤマモト代表取締役専務
「デザイナーズブランドのマネジメントとはどういうことか。ワールドワイドブランドのマネージャーは世界のブランドについて知識があるので、世界のアパレルがどういう状態にあるのか知っている。この二つはなかなか聞けない」

・山岡 秀敏氏/(株)バーニーズジャパン代表取締役社長
「アメリカの大きなスペシャリティストアの日本法人社長。リテール*1の立場から見たファッション論。買い取りでビジネスを行うリテーラーからの、デザイナーやメーカーへの厳しい見方」

・深井 晃子氏/服飾評論家
「日本で数少ない、モードを言葉にできる人。モードを歴史という観点で語れる人。単に今のモードではなくて、モード史の中で今は、という話が聞けるといいですね」

・近藤 康夫氏/インテリアデザイナー
「イッセイ、ギャルソン、ワイズのブティックを設計してきた。われわれファッションデザイナーと、日本のDCブランドブームを作った共犯者(笑)。内田繁氏、倉俣史朗氏ともライバルである」

・高橋 幸宏氏/音楽家・ファッションデザイナー
「YMO結成の頃にコスチュームデザインを担当していた。自身でブランドも立ち上げるなど、音楽家として最もファッショナブルな存在。当然、ファッション論を持っている」

全7回の講座の始めと終わりが山本氏。
「最初は、自分の考えをぶつけて受講生から質問をたくさん受けたい。最後は講座をビデオで確認しなおして総括を行います」。


── さいごに受講生へ向けてメッセージをお願いいたします。

「ちょっと変な言い方だが…。これだけ豪華で内容の濃いプログラムは二度とないのじゃないかな」。


終始、穏やかな山本氏。語られる言葉から伝わるのは、ファッションデザインへの強い思いです。
5月15日から始まる桑沢デザイン塾では、受講生とどのような交流が交わされるのでしょうか。とても楽しみです。


※1999年4月 山本氏のオフィスにて
 


 

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