デジタル領域を中心に独創的な事業を展開するウルトラテクノロジスト集団チームラボ。新作を含む15点という、過去にない規模の展示が日本科学未来館で開催されている。次々に新しい驚きを生み続ける彼らの活動の概要を理解し、何よりも楽しむことができる展示だ。
世界各地の美術展などで話題となり、2014年の夏にはニューヨークの著名ギャラリーで高い評価を得た「デジタルアート」。全国各地で子どもたちを楽しませ、発展を続ける「学ぶ!未来の遊園地」プロジェクトの作品。これらを集めた展示なので、今回のタイトルになっている。
このような展示をするきっかけは2012年の国立台湾美術館での個展だと、チームラボ代表の猪子寿之氏はプレスデーで語っていた。「僕らが展示した作品の中の一つに、同じ空間で大勢が同時に関わることができる作品があったのですが、そこには子どもが大勢集まり、大はしゃぎを続けていました。子どもたちは、共同で、とても知的に創造的なことを行っていたのです」
猪子氏の展覧会への想いは展覧会のホームページにもまとまっているので、そちらをご覧いだきたい。既存のアートや知育、教育といった枠組みにゆさぶりをかけるような、大人と子どもというボーダーを乗り越えるような、「なんかアートとかデザインってあたしたちに関係ないよね」という発言を聞いたときの複雑な気持ちすら、乗り越えられるヒントがあるように思える。