2015年8月に富山市の中心市街地に全面開業した複合施設「TOYAMA キラリ」。富山市ガラス美術館と富山市立図書館本館、カフェやミュージアムショップ、銀行等からなる複合施設だ。核となるのは美術館と図書館。6Fのグラス・アート・ガーデンが美術館の常設展示で、現代ガラスアートの巨匠デイル・チフーリ氏によるインスタレーションが5作品展示されており、その色、造形、規模には圧倒される。
![デイル・チフーリ《トヤマ・リーズ》2015年, H323×W424×D549cm, 富山市ガラス美術館所蔵](https://www.japandesign.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2015/10/Toyama_PR_Selection_2015_0023b_sml.jpg)
デイル・チフーリ《トヤマ・リーズ》2015年, H323×W424×D549cm, 富山市ガラス美術館所蔵
![デイル・チフーリ《トヤマ・ミルフィオリ》2015年, H280×W940×D580cm, 富山市ガラス美術館所蔵](https://www.japandesign.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2015/10/Toyama_PR_Selection_2015_0015_sml.jpg)
デイル・チフーリ《トヤマ・ミルフィオリ》2015年, H280×W940×D580cm, 富山市ガラス美術館所蔵
隈研吾が手がけたことで話題となっている建築も非常に面白い。ファサードは御影石、ガラス、アルミという異素材を組み合わせている。立山連峰をイメージしているそうだ。
![ファサードを見上げる、御影石、ガラス、アルミそれぞれの表情](https://www.japandesign.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2015/09/IMG_1371.jpg)
ファサードを見上げる、御影石、ガラス、アルミそれぞれの表情
内部は一転して、富山県産の木材をルーバーとして活用した温もりある空間。そして構造が特異。ダイナミックな吹き抜けがあるのだが、それを実現するために、上からフロアを吊っている。柱は途中で切れているのだが、そこを見るとカンチレバーではなくて吊っていることが分かる。
![柱が下のフロアまで貫通していないことが分かる](https://www.japandesign.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2015/09/IMG_1393.jpg)
柱が下のフロアまで貫通していないことが分かる
![3Fから天井を見上げる、屋上から陽光が注ぐ](https://www.japandesign.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2015/09/IMG_1398.jpg)
3Fから天井を見上げる、屋上から陽光が注ぐ
11月8日まで開催されている開館記念の企画展は「アイ・ガット・グラス!アイ・ガット・ライフ!情熱の現代ガラス芸術」。18人の作家によるガラスを使った多様な作品が揃い、こちらも思わず目を奪われる。ガラスの美術館というので、観光的な工芸的なものだろうか?と思っていたのだが、その予想とは異なり、とても面白い現代アートが並んでおり刺激的だ。