モノ・ヒト・コトの“はじまりのストーリー”を伝える特別企画が見本市のハブに―「IFFT/インテリア ライフスタイル リビング」(2)

モノ・ヒト・コトの“はじまりのストーリー”を伝える特別企画が見本市のハブに―「IFFT/インテリア  ライフスタイル リビング」(2)
nooca(NEXTゾーン)

アクセサリーブランド「nooca(ノーカ)」は、“日々に咲く花”をテーマに、花や木などの植物を樹脂で包んだアクセサリーを提案しています。実家が花農家だというデザイナーの石井啓介さんがはじめたブランドで、花びらや葉の素材自体の魅力を引き出したシリーズや、木と樹脂をつないだウッドシリーズなどを展開。お客さんの中には、花言葉を考えて選んでいく人もいるそうです。

花びら一枚一枚が、生き生きとしているアクセサリーばかり

また、noocaは会期中に次世代のインテリア・デザイン業界を担う若手出展者に贈られる、「Young Designer Award」を受賞。受賞者はドイツ・フランクフルトで2018年2月に開催される世界最大級の国際消費財見本市「アンビエンテ」に招待されます。石井さんは、「今年で6回目の出展。実家が花農家なので、花の素材を活かしつつ標本にはならない商品づくりを心がけてきました。アンビエンテの出展は大きなチャンスなので、現地の花を使った新シリーズも念頭に出展準備に取り組みたい」と、話しました。

noocaの石井啓介さん。“農家”がテーマということもあり、商品が並ぶ什器もはビニールハウスに見立てているそうです

noocaの石井啓介さん。“農家”がテーマということもあり、商品が並ぶ什器はビニールハウスに見立てているそうです

倉敷製蝋(JAPAN STYLEゾーン)

昭和9年創業の、岡山県倉敷市にあるペガサスキャンドル株式会社が立ち上げた「倉敷製蝋」。マスキングテープ「mt」のデザインで知られる居山浩二さんがディレクションを担当した、伝統と現代性を融合させたキャンドルブランドです。細部のデザインにまでこだわって試作を重ね、商品化したアイテムは現在6種類。

倉敷製蝋

倉敷製蝋

特に目立っていた板ガムのようなカード型キャンドルは、横から見るとその薄さにびっくり。幅18mm×高さ70mm、そして厚みが3mmという薄い形状です。ロウが垂れないように計算されたサイズのキャンドルは、真鍮製のホルダーに立てて火を灯すと、ほとんどロウが垂れることがなく周囲のロウを溶かしながら燃焼するようになっています。手作りで1枚1枚つくっていて、溶けていく途中で曲がったり折れたりしないように開発したことが難しかったそう。ほかに、粒チョコレートを模したキャンドルや試験管に入ったキャンドルがラインナップ。

ペガサスキャンドル株式会社 野村謙太さん。今回のブースのディレクションも、居山浩二さんが担当したそうです

ペガサスキャンドル株式会社 野村謙太さん。今回のブースのディレクションも、居山浩二さんが担当したそうです

suuu(ACCENTゾーン)

アイオン株式会社が2016年に立ち上げた、超吸水機能を持つ日用品のブランド「suuu(スウウ)」。もともと半導体の精密洗浄など最先端のハイテク分野でその吸水性・柔軟性を発揮してきたPVAスポンジを使い、高機能で楽しい“こころ踊る吸いモノ”をつくっています。

suuu

カラフルなマーブル模様が印象的なスポンジ。体積に近い量の水分を吸収できるそうです

会場では、カラフルなマーブル柄が特徴のスポンジを中心に紹介。キッチンやバスルームなど水のあるところに置いておけば、サッと水分を吸い取ることができます。また、今回はスポンジに染み込ませるための専用アロマウォーターも開発。香りを楽しむオブジェとしても使えます。

suuu

おそろいの白衣が印象的だった、suuuチームのみなさん

LOHATES(HOMEゾーン)

介護⽤⼿すりの開発・販売を⾏ってきたマツ六株式会社による、⽴ち上がり⽤据置式⼿すり「LOHATES(ロハテス)」。インテリアにもこだわりのあるアクティブシニアを主な利用者のターゲットに、⼿すりを親に贈りたいと思うその⼦供世代を購⼊者に見据えて企画・開発されました。

インテリアとしても置いておきたくなるデザインの「LOHATES」

インテリアとしても置いておきたくなるデザインの「LOHATES」

マツ六株式会社の大久保治さんは、「もともと住宅などに設置する手すりをつくっていましたが、据置式の手すりにはデザインがいいものがありませんでした。介助が必要なお年寄りだけでなく、出産を控えた妊婦さんやケガをしている方などにとって、そばにあると安心するプロダクトになればうれしいです」と、話してくれました。デザインはgrafの松井貴さんが手がけています。

丁寧に商品を紹介してくれた、マツ六株式会社 大久保治さん

丁寧に商品を紹介してくれた、マツ六株式会社 大久保治さん

「インテリア ライフスタイル アワード」の受賞者

会期中には、業界の名バイヤーにより選定される「Best Buyer’s Choice」と、次世代のインテリア・デザイン業界を担う若手に授与される「Young Designer Award」が開催初日の11月14日に発表されました。毎年、それぞれ1社が選出される各アワードですが、今年の「Young Designer Award」には、noocaの石井啓介さんと、Asemi Co.の石黒悠紀さんの2社が選定されました。「Best Buyer’s Choice 2018」は、BP./phyleの神田慶太さん、前原康平さんが受賞。

(写真左2番目から)noocaの石井啓介さん、Asemi Co.の石黒悠紀さん、BP./phyleの神田慶太さん、前原康平さん

ここでは一部のみの紹介となりましたが、毎回訪れるたびに物欲を刺激される新しいアイテムや出展者と出会えるIFFT/ILL。「モノ」の売り買いだけではなく、その背景にあるストーリーや作り手の思いを伝える場となるような提案型の総合見本市となっていました。

商談の合間にちょっと一息つくための、飲み物や食べ物が並んだ「ヒュッグリ市」。ディレクションは、アトリウム展示のグラフィックも手がけたBAUMが担当

次回開催は、来年7月に行われる「Interior Lifestyle Tokyo/インテリア ライフスタイル」。アトリウム特別企画は、バイヤーの山田遊さん(method inc.)がディレクションをつとめる「The Corner Shop-How to make a market-」。アトリウムを一つの街角に見立てた企画は、人と商品との思いがけない出会いの感動をたくさん創出するはずです!

■次回開催の姉妹見本市概要
Interior Lifestyle Tokyo/インテリア ライフスタイル
会期:2018年7月17日(水)~7月19日(金)
開催時間:10:00~18:00(最終日は17:00まで)
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)西1・2・3・4ホール+アトリウム
主催:メッセフランクフルト ジャパン株式会社
入場料:2,000円(※招待状持参者およびWeb来場事前登録者は無料)
http://interiorlifestyle-tokyo.jp.messefrankfurt.com/