愛知県の代表的な焼き物「常滑焼(とこなめやき)」。一般的なイメージとしては、赤茶色の急須を想像する方が多いだろう。
TOKONAMEは、そんな伝統のイメージを更新していこうとはじまったプロジェクトだ。茶器を作るために蓄積された技術や素材を活かしながらも、日本茶に用途を限定せず、ティーポットを中心としたティーファミリーを作っている。
透明感のあるしっとりしたTOKONAMEの器は、新しく調合した土を使用していることが特徴だ。急須や湯のみに使われている様々な土の中から「白泥」と呼ばれる白い土を選び、基となる白泥を新しく調合。その後、白泥に顔料を入れて柔らかな色の土が作られる。
より多くの人に毎日使ってもらえるよう、効率よく安定した生産ができる石膏型を用いた作り方を採用。釉薬をかけずに高温で焼き締めているため、きめの細かな土肌そのままを感じることができるという。
バリエーションは、ポットとカップが3種類ずつ、プレートが1種類という展開。色はホワイト、ピンク、ブルー、グリーン、イエロー、グレーの6種類で、どれも柔らかく優しい色合い。
シンプルで万人に好まれそうな色とフォルム展開は、新たなスタンダードに挑戦しているという気持ちが伝わってくるようだ。