韓国タイポグラフィーの先駆者、アン・サンスの日本初の個展「Hollyeora(Be Spellbound)」が開催中

「Alpha.to.Hieut.」Acrylic on canvas/73×91cm/2025 「Alpha.to.Hieut.」Acrylic on canvas/73×91cm/2025

韓国人デザイナーのアン・サンス(Ahn Sang-soo)の日本初の個展「Hollyeora(Be Spellbound)」が、2025年8月18日まで銀座蔦屋書店にて開催されている。

アン・サンス(1952-)は、韓国の忠清北道忠州市生まれで、ビジュアルデザインの分野で革新的な業績を持つデザイナー。大手化粧品メーカー「アモーレパシフィック」のブランドフォントを手がけたほか、1985年に発表した独自のフォントデザインであるアン・サンス体は、1991年にハングルプログラムに基本書体として搭載され、2007年にはグーテンベルク賞を受賞した。書体デザインだけにとどまらず、絵画、彫刻、インスタレーション、メディアアートなど多様な分野で独自の表現を追求している。

本展は、韓国語で「憑かれる」を意味する「Hollyeora(ホルリョラ)」と題し、ハングルの子音の形態や韓国民画の図像的構成、解体的なタイポグラフィーを融合した「文字図」シリーズを中心に展示。ハングルと仮名を融合させた新作は、ひらがなの最初の「あ」と、ハングルの基本子音の最後「ㅎ(ヒウッ)」を組み合わせることで、始まりと終わりを表現している。

https://store.tsite.jp/ginza/event/art/48615-0944320717.html