神奈川県立図書館の新本館が9月1日オープン、旧本館は前川國男館にリニューアル
神奈川県立図書館 外観
横浜市西区の神奈川県立図書館が、隣接地に新本館を9月1日にオープンする。これまでの本館は「前川國男館」としてリニューアルし、旧新館は収蔵館として改修する。
日本のモダニズム建築を代表する建築家・前川國男によって設計され、1954年に開館した同図書館。設備の老朽化や収蔵スペース不足などの課題に対応しつつ、より魅力的な図書館とするために現在再整備がおこなわれている。
新本館は敷地面積1,889.38m2、延べ床面積3,697.64m2、地上4階建てで、約50万冊を収蔵予定。設計者は奥野設計の石井秀明。前川建築の特徴であるホローブリック(有孔煉瓦ブロック)の機能を参照した有孔木パネルを配置するなど、前川建築との連続性が意識されている。6Dの木住野彰悟による新ロゴマークも、ホローブリックをモチーフとしている。
一方、2021年に神奈川県指定重要文化財(建造物)に指定された旧本館は、「前川國男館」へ名称を変更。モダニズム建築の魅力を活かし、開放感のある吹抜け空間を活用しながら改修し、所蔵フィルムの放映や、貴重な資料・蔵書の展示をおこなうスペースが整備される計画だ。