雑誌『広告』の最新号の特集は「著作」。「オリジナル版」と「コピー版」を同時発売

雑誌『広告』 (左)オリジナル版(右)コピー版/写真©Gottingham

株式会社博報堂が発刊する雑誌『広告』の最新号が、3⽉26⽇に発売された。

2019年にクリエイティブディレクターの⼩野直紀が編集⻑に就任し、「いいものをつくる、とは何か?」を全体テーマに据え、「視点のカタログ」として⽣まれ変わった同誌。7⽉に発⾏したリニューアル創刊号では「価値」を特集し、販売価格を1円(税込)とすることで話題となった。

今回発売された最新号の特集は「著作」。SNSを賑わせる“パクリ”問題や違法コンテンツ配信問題の勃発など、インターネット登場以降にものづくりをとりまく環境が激変する中、あらためてオリジナリティや作家性、著作物の保護や利⽤のあり⽅など、「著作」についてのさまざまな視点を投げかける。

企画制作にあたっては、『法のデザイン』(フィルムアート社)などの著者である法律家の⽔野祐を監修に迎えた。また、近年「写真の著作物性」に着⽬した作品を制作している美術家の原⽥裕規とコラボレーションし、代表作のひとつである『One Million Seeings』が再構築され誌⾯に掲載されている。

なお、今回の特集にまつわる問題提起として、「オリジナル版・価格2000円(税込)」とオリジナル版をコピーして作成した、セルフ海賊版とも⾔える「コピー版・価格200円(税込)」の2冊が同時に発売されている。

【紙面に登場する人物】
艾君(パクリ⽂化研究家)、安藤和宏(法学者)、荒川祐⼆(NexTone 代表取締役COO)、いしわたり淳治(作詞家)、海⽼澤美幸(弁護⼠)、岡⽥秀則、ゴッティンガム(写真家)、島⽥雅彦(⼩説家)、春⾵亭⼀之輔(落語家)、⽟井健⼆(⾳楽プロデューサー)、陳暁夏代、野村正昭、深津貴之(THE GUILD 代表)ほか