テーマは「Patterns as Time」。AtMa inc.とnoizをクリエイティブパートナーに迎え、大日本印刷がミラノデザインウィークに初出展。

テーマは「Patterns as Time」。AtMa inc.とnoizをクリエイティブパートナーに迎え、大日本印刷がミラノデザインウィークに初出展。

大日本印刷株式会社(DNP)は、2019年4月9日から4月14日にイタリア・ミラノで開催される「ミラノデザインウィーク 2019」にて“Patterns as Time”をテーマとしたエキシビジョンを開催する。ミラノ中央駅高架下の展示スペース・Ventura Centrale(ヴェントゥーラ チェントラーレ)を会場に、AtMa inc.とnoizの2組のクリエイティブパートナーとDNPのサーフェスデザイナーがコンセプトの具現化を行う。

DNPは、1876年の創業以来、印刷・情報技術を基盤に、雑誌や書籍から包装、建材、エレクトロニクス、エネルギー分野、ライフサイエンス分野まで、積極的な挑戦を続けてきた。同展では、技術革新がめざましいいま、人々のこころ(エモーション)に鮮烈な印象を刻み込む「人のこころに共鳴するデザイン」という価値を、DNPのマテリアル印刷技術をベースに、創造的な空間で表現する。

インスタレーションのコンセプトワードである“Patterns as Time”には、多様な印刷技術を駆使して、伝統的な価値と新たな価値の両方を次世代へ継承していきたいというDNPの強い願いが込められている。クリエイティブパートナーと共に、既存の印刷の枠組を超える印刷テクノロジーを用いて、新しい価値の提案を行う。ミラノデザインウィークへ初出展を通し、イノベーティブデザインを追求し続けるDNPの技術と思いを伝える。

AtMa inc.の展示コンセプトは“Time Printing”。伝統的な江戸小紋と日本の伝統柄の色彩と文様を再構築した「MidCid」のデザインを、時間軸をもとに空間にプリント。江戸時代より、職人が手作業で彫り続けた江戸小紋型紙は、現在は劣化や後継者難により貴重な伝統紋様が失われつつある。同展では、スキャニングおよびデジタルアーカイブを行い、光効果を加えることで、時間を超えた空間を実現する。

noizの展示コンセプトは“Patterns of Nature”。自然界に無数に存在する、生物たちのパターンのエッセンスを、電子ペーパー特有の柔軟性、経時変化を許容するプログラム性、自発光とは異なる独特の質感を活かし展示空間に凝縮することを試みる。電子ペーパーが組み込まれた“ゼブラ”チェアは、自然界に多様にみられるチューリングパターンが浮かび上がったり消えたりすることで、背景に溶け込んだり現れたりを繰り返す。同様に電子ペーパーが組み込まれた背もたれのない“クラゲ”スツールは、海中を漂う生物の幼生が、ゆっくりと呼吸するように色のグラデーションを変化させる。今回、生き物の擬態をイメージしたカムフラージュ効果のあるパターンをデジタル生成し、電子ペーパーとチェアを組み合わせ、空間におけるデジタル技術の可能性を模索する。

【開催概要】
タイトル:Patterns as Time
開催期間:4月9日(火)~13(土)10:00~20:00、4月14日(日)10:00~18:00
会場:Ventura Centrale(住所:Via Ferrante Aporti 31, 20125 Milano)
クリエイティブパートナー:AtMa inc.(鈴木良、小山あゆみ)、noiz
照明デザイン:岡安泉照明設計事務所(岡安泉)
グラフィックデザイン:10 inc.(柿木原政広)

https://www.dnp.co.jp/contents/mdw2019/